■最終更新日:2026.1.6
【果物の雨対策5選!】いちじく、桃、りんごなど雨に弱い果物の種類や共通点は?
果物や野菜の栽培では「収穫直前の雨」により実が割れたり、病気が広がったりと、思わぬトラブルが起こることがあります。特にブドウやいちじくは雨に弱い代表的な作物として知られていますが、実は同じように影響を受けやすい果物・野菜は他にも数多く存在します。
本記事では、雨に弱い作物を「裂果しやすいタイプ」「病害が出やすいタイプ」「品質が落ちやすいタイプ」の3つに分類し、それぞれの特徴と共通する原因、基本的な対策について整理して解説したいと思います。
雨の多い季節の管理や、栽培計画を立てる際に是非参考にしてみてください!

雨による作物被害の種類
雨は作物にとって欠かせない一方で、降雨量やタイミングによっては生育や収穫品質に大きな影響を与えます。代表的なものとして、果実が急激に水分を吸収することで起こる「裂果」、湿度上昇によってカビ病などが広がる「病害の多発」、水分過多により糖度や風味が低下する「品質低下」の3つが挙げられます。特に、晴天が続いたあとに強い雨が降る状況や、収穫直前の降雨では被害が出やすく注意が必要です。
■雨による被害が大きくなるタイミング
果物や野菜にとって雨による被害が最も大きくなるタイミングは、実の熟す「熟期」です。収穫前となるこの時期は、実が水分を急激に吸うことに加え、果実が熟し柔らかくなります。
細かいことは抜きにして「熟期 × 雨」は被害の起こりやすい最悪の条件、だと覚えましょう。
■雨による被害の種類
雨による果物や野菜の被害には大きく以下の3つが考えられます。
1. 果実が急激に水分を吸収することにより実が裂ける「裂果」
2. 湿度や温度上昇によるカビの繁殖などの「病害」
3. 水分過多が引き起こす「品質低下」
それぞれのタイプに、どのような作物が該当し、どのような対策を行うべきか整理していきたいと思います。
1.雨で「裂果しやすい」タイプ
雨で裂果しやすいタイプの作物は、雨を急激に水分を取り込んでしまうため、過剰な水分による膨張にに皮が耐えきれず、文字通り実が裂ける被害が発生します。実が大きく、皮が薄いものほど、裂果が起こりやすい傾向にあります。

■該当作物
・いちじく
・さくらんぼ
・ぶどう、マスカット(特に大粒・皮薄品種)
・すもも
・梅
・かき(甘柿)
・ブルーベリー
・トマト
■共通点
熟期に水分を急激に吸収し、表皮が耐えられず破れてしまいます。
特に晴れが続いた後の強い雨で裂果は発生しやすく、熟期に大雨の降りやすいブドウやマスカットの栽培には雨除けが必須となります。
■主な対策
・雨よけ(ハウスやトンネルの設置)
・収穫直前の水やりを控える
裂果への基本対策は、やはり「雨よけ」の設置です。人が傘をさすように、作物にも雨を防ぐための屋根が必要となります。ハウスの中で栽培する方法もありますが、より手頃と言えるのはトンネルメッシュの設置です。ただしトンネルメッシュは骨組みのサイズが大きく輸送に不向きである点に注意が必要です。
2.雨で「病害が広がりやすい」タイプ
次に病害が拡がりやすいタイプですが、主にカビが繁殖しやすい時期に育つ作物や、通気性を確保しにくい構造で成長する作物が該当します。

■該当作物
・もも(灰星病)
・柑橘類(黒点病・かいよう病)
・りんご(黒星病)
・きゅうり・かぼちゃ(べと病)
・ねぎ・たまねぎ(べと病)
・いちご(灰色かび病)
■共通点
雨滴で胞子が飛ぶなど、水による感染の拡大。風通しのわるい施設や・作物同士の間隔が不十分な「密植」となる環境で悪化してしまいます。
■主な対策
・採光、通気性の確保
・マルチ・誘引で泥はね防止
最も重要なのは風通しを良くし、過剰な湿気を防ぐことです。一か所に多くの葉が固まると通気性を大きく損ねてしまうため、ネットを使った整枝や茎の誘引が効果的です。
地面にマルチを敷くことで泥はねを防ぐことも、胞子の飛散を防ぐ目的で役立ちます。
3.雨で「品質が落ちやすい」タイプ
最後に、雨により品質が落ちやすいタイプですが、基本的に過剰な水分により糖度や風味が低下してしまう作物が該当します。飲み物に水を足すことを考えるとイメージしやすいと思います。

■該当作物
・いちご(糖度の低下・軟化)
・トマト(味が薄くなる)
・ブルーベリー(風味の低下)
・メロン(着色ムラ・水っぽさ)
■共通点
根が急激に水分を吸うため、果実が水っぽく、味や風味が薄くなります。特に乾湿差が大きい土壌で影響は顕著になりやすいです。
■主な対策
・灌水量の安定化
・乾燥期後の急潅水を避ける
植物が吸収する水の量を一定にすることが品質の維持に繋がります。水はけの良い土壌をつくり、雨の影響を最小限にしつつ、水やりのタイミングや量を一定に整えるようにしましょう。
果物、野菜を守る5つの雨対策
1.雨よけ・フィルム・トンネルの設置
雨よけやフィルム、トンネルは、果実や葉に直接雨が当たるのを防ぎ、裂果や病気の発生を大きく減らせる方法です。特に「収穫直前の果実」を雨から守れる点が大きなメリットです。
ただし、覆いっぱなしにすると蒸れや高温になりやすいため、換気や開閉のタイミングに気を付け、雨の日と晴れの日で使い分けることがポイントになります。

2.マルチや敷き藁で土壌の急激な吸水を抑える
マルチや敷き藁は、雨が地面に当たるのをやわらげ、土壌に水分が急激に入り込むのを防ぐ役割があります。土の乾湿差が小さくなることで、根が一気に水を吸い上げるのを抑え、裂果や品質低下の予防につながります。
泥はねによる病気の感染も減らせるため、露地栽培ではコスパの高い基本対策と言えます。
3.高畝による水はけ改善
長雨が続くと、排水性の悪い畑では根が常に過湿状態になり、生育不良や病気が起こりやすくなります。高畝にする、砂質土や腐植を客土として入れるなど、水はけを改善することで、雨の影響を受けにくい環境を作れます。
特にトマト・タマネギ・イチゴなど、水分過多に弱い作物では効果がはっきり出やすい対策です。

4.収穫前の過剰潅水を避ける
収穫が近いタイミングで多量の水を与えると、果実が急に水分を吸収し、割れや軟化の原因になります。とくに「晴天続きのあとに潅水+降雨」が重なる場合はリスクが高くなります。
熟期に入ったら、水やりを控えめにし、急激な水分変化を起こさないように管理することが重要です。
5.着果量の調整で果皮を強くする
枝に実がつきすぎると必要な養分が分散し、果皮が薄くなったり、割れやすくなったりすることがあります。適切な着果量に整え、それぞれの枝を充実させることで、果皮や果実組織が強く育ち、雨による裂果や品質低下に耐性を持つ樹体となります。剪定や摘果は「雨対策」としても重要な作業です。
まとめ
雨に弱い作物と一口にいっても、「裂果しやすいタイプ」「病気が広がりやすいタイプ」「品質が落ちやすいタイプ」など、影響の出方には大きな違いがあります。
どの作物がどのカテゴリに当てはまるのか、そして共通する原因を知っておくことで、雨よけ・整枝・水管理などの対策をより効果的に選ぶことができます。
特に「収穫直前(熟期)の雨」・「晴天続きのあとの雨」はリスクが高く、事前の準備がトラブル回避のポイントになります。本記事が、雨対策として栽培管理や、来季の計画づくりのヒントになれば幸いです。
弊社、東京戸張では、いちじくや、ブドウ、マスカット、桃やリンゴなどの雨対策として、トンネルメッシュの販売や、ハウス、棚の施工なども承っております。
作物の雨対策でお悩み、ご検討の方は、ぜひ下記連絡先よりお問い合わせいただければと思います!
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