7月~8月の種まきにオススメ!暑さに強い野菜【真夏の家庭菜園】

7月~8月の種まきにオススメ!暑さに強い野菜【真夏の家庭菜園】

7月~8月の種まきにオススメ!暑さに強い野菜【真夏の家庭菜園】

7月にはいると梅雨も明け、気温も上昇し、夏本番を迎えます。
なんとこの記事を書いている6月17日現在、本日の東京の最高気温は35℃と「猛暑日」の予報です。真夏の気温はどうなってしまうのか心配ですが、この酷暑はやはり野菜や果物にとっても厳しいものです。
7月~8月の家庭菜園では、この「暑さ」を考慮することがやはり重要になります。
本記事では7月~8月からの育成に向いた野菜についてピックアップしてみました!

7月~8月は特に暑さに注意を!

7月~8月の野菜栽培では「気温が高い」ことを意識する必要があります。
野菜には暑さに弱いものも少なくなく、葉菜類であるレタスやホウレンソウなどは温度や水分の管理が特に大切になってきます。(もちろん35℃なんて野菜どころか人間にも厳しいのですが…)

それだけでなく高すぎる温度は、植物の「発芽」にも影響します。植物の種子には発芽するための適温が存在します。もちろん適温でなくても発芽はするのですが、発芽までに必要となる時間が長くなる傾向にあります。
暑すぎたり雨が降らない日があまりに続くようであれば「苗から育てる」というのも、この時期の家庭菜園には非常にオススメです。

この時期は作業時間短縮のために苗植えもオススメです。

7月~8月から育てるオススメ野菜は?

それでは7月~8月から育てるオススメの野菜を紹介して行きたいと思います。暑さに比較的強い野菜を選んでいますが、酷暑や乾燥には注意しましょう!

■バジル

【収穫目安:60日(苗植えの場合30日)】
【発芽適温:20~25℃】
イタリア料理に使われる印象が強いバジルですが、実は熱帯アジアが原産であり、非常に高温に強い香辛料野菜です。バジルは古代ギリシャにおいては「王様の薬草」と呼ばれており、栄養素が豊富なだけでなく、抗酸化作用や免疫力強化など健康維持に役立つ多くの成分を含みます。

日当たりと風通しが良い場所で摘芯をしながら育てていくと、次々と新しい葉を収穫できます。
また、害虫の多くはバジルなどハーブの匂いを嫌うため、育てているだけで虫よけとして機能するお得な野菜でもあります。ただしアブラムシには注意しましょう!

あのイヤな虫も、バジルの匂いが嫌いです。

■きゅうり(二期作・秋きゅうり)

【収穫目安:60日】
【発芽適温:25~30℃】
夏野菜の代表ともいえるきゅうりですが、7月中旬までに種植えすることで9月に収穫が可能です。
初秋と言っても9月はまだまだ残暑が厳しく、きゅうりなどの冷野菜がとても美味しく感じられると思います。
ポイントとしては「節成性(ふしなりせい)・節成型(ふしなりがた)」の品種を選びましょう。節成性とは、茎の節ごとに花が咲き実をつける性質のことで、より短期間での収穫が可能となるよう品種改良された野菜であり、初心者にも向いているとされています。
育て方は一般のきゅうりと特に違いはなく、支柱を立てネットなどでつるを誘引するメジャーな方法がオススメです。

酷暑は野菜にとっても厳しい環境。節成性のきゅうりの時短栽培もオススメ!

■つるなしインゲン

【収穫目安:40~50日】
【発芽適温:20~25℃】
オススメ野菜の3つ目は「つるなしインゲン」です。その名の通りインゲンマメの中でもつるが伸びない品種であり、狭いスペースやプランターでの栽培にも適しています。収穫量はつるありの品種と比較すると少なくなる傾向にありますが、短期間で育てることができるのが最大の魅力です。
つるが伸びないため支柱も必要ありませんが、他の豆類より「窒素肥料」をしっかりと与えることが育てる上でのポイントとなります。
また土の温度が上がり過ぎないよう「穴あきマルチ」を使った育生もオススメです。

プランター育てられるので省スぺースでお手軽です。

■ニンジン

【収穫目安:100~120日】
【発芽適温:15~25℃(35℃以上では発芽しない!)】
ニンジンは非常に品種が多く、従来の「春まき」「秋まき」に加え、7~8月の「夏まき」でも多く栽培されるようになりました。
注意点として、ニンジンは発芽までが難しい野菜です。ニンジンの種は光を好む「好光性種子」でありながら乾燥に弱いため、その両立が難しいというのが理由です。逆に発芽さえしてしまえば、虫もつきにくく育てやすい野菜です。
発芽までの期間は温度により異なりますが、夏まきであればおよそ一週間。この間は水分を決して絶やさないようにしましょう。太陽光を好むので種が少し見える程度に薄く土をかぶせるのがコツです。
収穫までの時間を短くしたい場合は「三寸ニンジン(短い品種)」を選びましょう。30日程度短縮されます。

収穫までの期間が短い三寸の品種もオススメ(画像は五寸)

■葉ネギ

【収穫目安:50~60日】
【発芽適温:15~25℃】
オススメ野菜の最後は、半日陰で育てられる野菜を選びました。だって暑いですから!
葉ネギは一日の日照時間が4~5時間程度確保できれば十分に育てることができます。例えば午前中だけ陽が当たるような場所を選び育てましょう。葉ネギは鉢やプランターでも育てることができるため、場所の融通が利く点でも非常に育てやすいと言えると思います。
実は葉ネギは対暑性だけでなく「対寒性」にも比較的に優れた野菜です。収穫の際に根元から2cm程度残してハサミできればまた生えてくるので、夏が終わった後も繰り返し収穫を楽しむことができます。

育てやすいだけでなく、薬味として非常に重宝しますね。

暑すぎる場合は遮光ネットを使おう

真夏の強い太陽光で温度が上がり過ぎてしまう場合は「遮光ネット」の使用を検討しましょう。
遮光ネットが手に入りにくい場合は「寒冷紗」での代用も可能です。光量を調整できる遮蔽ネットを挟むことで、地温の急激な上昇を防ぐことができます。
遮光率は、遮光ネットであれば通常50%以上、寒冷紗であれば20~30%であるのが一般的です。地温や土壌水分の蒸発具合をみて、その場所に適したものを選びましょう。最初は、価格の面でも寒冷紗から試してみるのがオススメです。

地温の上昇を抑えるだけでなく水分蒸発もある程度ふせぎます。

野菜以上に自身の体調管理を!

7~8月の種まきや苗植えに適した野菜を紹介してきましたが、最後に一番の注意点をお伝えしたいと思います。それは何といっても猛暑の中で作業する皆さんの体調管理です。
特に注意が必要なのが「熱中症」と「脱水症状」です。これらのリスクを回避するために、こまめな水分補給が大事であることはよく知られていますが、特に多く汗をかいた時は「塩分」を補給することを心がけましょう。塩分を多く失うと、体が効率的に水分を吸収することがむずかしくなるためです。
目安として「1リットルの水に対し1~2gの塩分」を心がけましょう!

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