【古古古米】備蓄米を食べてみた正直な感想!まずい?これで??
話題の「政府備蓄米」を購入できたので、さっそく炊いて食べてみました。
この記事を読まれる全ての方にお願いですが、備蓄米は何年経ったら家畜のエサだとか、原価がいくらだとか、そういった全ての話を忘れてください。お米を美味しく食べられない一番の理由になっている気がします。
本記事は、ただお米を買って食べた。そのお米は収穫から数年経っているが果たして美味しいのか?という感想。それだけの話です。

購入した備蓄米
今回購入できた備蓄米についてご紹介します。
■複数原料米「彩香の穂」
今回購入できた備蓄米は「かがやき実る彩香の穂」と名付けられた複数原料米、つまり異なる産地や品種を混ぜて作られたブレンド米です。どのような品種が入っているかは明記されていませんが、国内産100%であることが原材料に記載されています。
精米時期についても記載されており「令和7年6月中旬」。購入したのが6月15日ですので、精米から数日しか経っていないことが分かります。
■令和4年度産、古古古米
今回の備蓄米は令和4年度産、「古古古米」に分類されるお米です。
実は、母の実家である程度の量の米(親戚が年間食べる程度の量)を過去作っており「古古米」までは日常的に食べていました。現在では田んぼが道路・駐車場となりお米を生産していませんが、今思えば「古古米」だからといって特に違和感を覚えたことはなかったように思います。
■販売価格:1980円(税込)
販売価格については5kgで税込1980円(税抜1800円)と、さまざまなメディアで報道されている通り2000円を下回るものでした。

お米の見た目の比較
令和6年産のお米との見た目を比較した率直な感想は「どちらが備蓄米か分からない」です。
別々のお皿に乗せ見た目を比較しましたが、もし途中でお皿が入れ替わったとしても気付くことはなかっただろうと思うほど差がありませんでした。

あまりうまく撮影できませんでしたが、一粒一粒をアップで撮影してみました。
全くといっていい程見分けがつきません。違いがあったとして、それが古古古米だからかなのか、銘柄の違いによるものなのか、素人である自分にはとても判断がつきません…

炊きあがりの感想
炊きあがりが少し臭い、酸っぱい匂いがする、といった話も聞いていたので電子ジャーを開ける瞬間は少し緊張がありました。しかし私は決して臆することなく窯を開けた瞬間の蒸気を鼻いっぱいに吸い込みました!
「……臭く……ない!」
これは私の鼻がおかしいのでしょうか?それとも備蓄米の種類が良かったのでしょうか?
事前情報から「水を多めにして炊いた方がいい」「炊く前に水につけておいた方がいい」と聞いていたので、炊く前に1時間水につけ、窯側面に目安で書かれている線より2mmほど多い水の量で炊きました。

■使用した炊飯器は「三菱NE-VJ102」
備蓄米を炊いた電子ジャーが気になるという人もいるかもしれませんので紹介しておきます。
三菱電機より2011年に発売されている「NE-VJ102」という型の電子ジャーで、「甘みを引き出す芳潤炊きモード」で知られましたが、現在では公式サイトにもはっきりと「旧型品」と赤文字で書かれている型落ち機です。また今回本機の「芳醇炊きモード」は使用していません。

結論「美味しかった」
備蓄米を食べてみた感想は「美味しかった」です。
実は「においがイヤで食べれなかったらどうしよう」とカレーを準備していました。しかし、必要がないほどお米単体で美味しかったです。(最終的にカレーをかけて食べはしました笑)
といっても舌に自信があるわけでもありませんので一意見の範囲だと理解していただけると良いのですが、後述する「食味計を用いた測定」により、科学的にも大きな遜色がないことが報告されています。

保存環境が整えば、ほぼ劣化しない
備蓄米は保存環境により味が左右されるという話を聞いたことがあるかもしれません。
この保存環境とは家庭での保存の仕方ではなく、備蓄米として「政府がお米を保管している倉庫」の環境のことを指しています。そのため消費者側から選ぶと言うのは難しいのですが、基本的には保管している倉庫(政府寄託倉庫)の温度や湿度が影響しているそうです。
■食味計を用い科学的に測定されている
農林水産省より食味計を用いた測定結果が報告されており「倉庫内温度を15℃以下、湿度60~65%を維持し保管」した条件下では、令和6年のものと比較し令和3~5年産の備蓄米も「米の劣化が感じられない程度の差」しかないそうです。
品質を科学的に数値化し管理されているため、「食べた感想」という曖昧なものとは大きく異なります。
▼食味計による測定結果(茨城県産:にじのきらめき、他)
年産 | たんぱく(%) | 水分(%) | 品質評価値 |
---|---|---|---|
令和6年産 | 5.6 | 13.5 | 75 |
令和5年産 | 6.2 | 13.7 | 76 |
令和4年産 | 7.0 | 13.8 | 71 |
令和3年産 | 6.4 | 13.7 | 74 |
それにも関わらず備蓄米が美味しくないという話が多く取り上げられるのは、もしかしたら倉庫による「当たりはずれ」が存在するのかもしれません。その可能性で言えば、今回購入した備蓄米は間違いなく「当たり」でした。
参考:農林水産省「備蓄米の食味について(PDF)」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/syoryu/bichiku_zuikei/attach/pdf/zuikei-42.pdf
600袋が2時間足らずで完売
今回備蓄米を購入した埼玉県のお店は、1家族1袋までという制限を設けていましたが、開店から2時間後の11時にはすでに完売していました。
もしまた販売することが分かれば「間違いなく買いに行く」と思います。我が家は息子2人の4人家族ですが、現状ブランド米の半額以下で購入できるのは経済的に非常に助かります。
買いたい人だけ買えばいいのでは?
備蓄米についてはSNSなどで色々な批判的な話もあがっています。
ただ率直な感想として「買いたい人だけ買えばいいのでは?」と思うのですが、どうなのでしょう?
今回実際に食べてみて、少なくとも「家畜のエサ」だとか「臭くて食べられたものではない」だとか、そういった言葉からはかけ離れている品質のものだと感じられました。
それはもう年始恒例の「芸能人格付けチェック」に新米とともにだして一流芸能人の皆さんにあてて欲しいと思うほどです。
やっぱり日本のお米はとても美味しいと思います。それが古古古米であろうと、です。機会がありましたら一度召し上がっていただくことを強くオススメします。先入観や偏見、そういった一切を捨てて口に運んでいただけると、純粋なお米の美味しさが味わえるのではないかと思います。