【要注意】桃(モモ)に蔓延する細菌病

【要注意】桃(モモ)に蔓延する細菌病

 新型コロナウイルスがまだまだ落ごち着かず、人々の生活に様々な影響を及ぼしている世の中において皆さんが、日頃食している果樹も全国的に細菌疾病の被害を受けているのをご存じでしょうか?今回は岡山県の名産である桃(モモ)に被害を及ぼす細菌病と防徐対策を紹介します。

桃栽培における難病-せん孔細菌病

*せん孔細菌病とは

モモ栽培における難防除病害である。細菌によって起こる病害で、果実被害や早期落葉が問題となる。風当たりの強い園や地域では特に発生しやすく、近年、発生が拡大している。

病徴と診断

モモのモモのほかアンズ、ネクタリン、スモモにも発生する。葉、枝および果実に発生する。葉では始め葉脈にそって1~ 2mmの不整形水浸状の病斑を形成して後に褐色となり、病斑部はせん孔する。多発した場合は早期落葉し、樹勢を弱める。落葉は6月から7月下旬にかけて多い。果実の病斑は針の穴くらいから1cm程の黒褐色不整形で、果肉まで食い込み、病斑部からヤニを吹き出す場合もある。大きな病斑では亀裂をともなうこともある。枝では落花期頃から前年枝に発生する春型枝病斑と6~ 7月に当年枝に発生する夏型枝病斑がある。病斑はいずれも暗紫色油浸状、楕円~不整形で、古くなると縦にひび割れがはいり、病斑が全周すると先枯れを起こす。

発病条件

病原菌は秋期に新梢の芽や皮部組織に感染し、病斑を形成することなく越冬する。春先から枝の組織内で増殖し、春型病斑を生じて、ここから菌が飛散して葉や新梢、果実に感染する。傷口から感染しやすいので、風当りの強いところでは発生が多い。落花期~ 7月に降雨が多いと多発する。果実発病は収穫のほぼ1ヶ月以上前の感染によって起こり、以後の感染では発病しない。枝への秋期感染は主に9月の強い風雨によって起こる。従ってこの時期に台風の来襲を受けた翌年には発病が多くなる。

防除対策及び防除上の参考例

(1)本病原菌は、春型枝病斑や夏型枝病斑から雨滴及び風で飛散・伝染します。発病枝は葉や果実への重要な伝染源となりますので、見つけ次第、病斑部を残さないように健全部も含めて大きめに切除し圃場外に持ち出す等適切に処分しましょう。

(2)本病原菌は葉や果実の表面(気孔など)や傷口から侵入します。風当たりの強い圃場では防風施設等を設置し防風ネット対策で、病原菌の飛散を防ぎましょう。

(3)5月以降、葉に発病が見られる圃場では、果実の感染防止のため、早めに袋かけを行います。袋かけの時期に降雨が続くことが予想される場合には、降雨前に薬剤を散布し、薬剤が乾き次第袋かけを行う事が望ましいです。

(4)殺菌剤による防除は予防散布が基本です。多発してからでは効果が劣るので、早期の防除を心がけるようにしましょう。また、生育期には約10日間隔の定期的な防除を徹底しましょう。ただし、予防効果の高いストレプトマイシンを含む剤の使用時期は「収穫60日前まで」、総使用回数は「2回以内」です。極早生種や早生種に使用する場合は使用時期に注意して散布が遅れないようにしましょう。また、ストレプトマイシンを含む剤は薬剤感受性の低下が起こりやすいため、可能な限り年1回までの使用としましょう。

 東京戸張は農業ネットのメーカーとして、防鳥ネット・支柱ネット・フラワーネット等の様々な種類のネットを製造し販売してます。お陰様で全国のJAや農業資材販売店及び生産者の方々からも御支持頂いております。

 その他、全国の行政機関(農業試験場・農業大学校等)にも弊社のネットを活用した施設の設置などの御相談も頂いていおり各地に様々な施設の設置実績もございます。

 *今回は防除対策で効果的な防風施設の設置までの流れ紹介します。

(防風施設設置までの手順)

・JAの担当者または生産者からお話を頂き、現地測量を行い、様々な要望を伺います。

・設計図面を作成し資材費と工事費をあわせて提案します。(別々での対応も可能です)

・設置が決定すれば、資材の手配・工事スケジュールを調整しご希望の引渡し日にあわせて工事を進めていきます。

・工事完成後、引渡しをさせて頂きます。

今まで設置していただいた生産者の方々には、防除の効果があったとの声を頂いています。果樹の細菌病対策や台風対策でお困りの皆様  是非 御検討下さい‼

Author:今田 正行
農産事業部

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