■最終更新日:2026.2.12
トラブルになりがちな農業ネットの使い方|防鳥網・支柱ネット
防鳥網をはじめとする農業用ネットは、展張(広げ方)や固定の順番が原因で、上手に張ることができなかったというケースも少なくありません。
この記事では、現場で起きやすい代表例として防鳥網、支柱ネット(きゅうり・えんどう・アスパラ)を取り上げ、失敗しない「ほどき順」を手順化して解説します。
初めての方でも再現できるよう、見るポイント(耳糸)→ 通線 → 解く の順で整理しました。
※本記事中に記載のある糸の色などは、弊社「東京戸張」の製品仕様に準拠しています。あらかじめご了承ください。

防鳥網:展張不良とサイズ誤認を防ぐ
まずは防鳥網について解説していきたいと思います。
■まず押さえるポイント:耳糸(端)の見分け
防鳥網は、端(耳)に目印となる「耳糸」があります。この耳糸は「長さ方向の目印」になります。展張前にまず端を確認してください。
・400d:耳部に色差(青×緑の編地)
・800d〜2500d:耳部に黒色の撚糸編地
※上記の目印は、巾×長さの取り違え防止に直結します。

■正しい手順:防鳥網 3ステップ(最重要)
Step1:耳糸(端)を探して「長さ方向」を確定する
・端の目印(耳糸)を確認し、その方向が長さ方向だと確定します。
・袋から出した時に「長く見える辺」を長さと決め打ちしない(誤認の原因)。
Step2:束ね紐は解かずに、先に通線する(ロープ/テグス/単糸)
・端(耳糸)にロープやテグス、単糸を通す(通線)。
・通線した状態で、支柱側へ仮固定して「軸」を作ります。
Step3:固定できてから束ね紐を解き、カーテンのように開く
・固定ができたら、束ね紐を解きます。
・ねじれがないか確認しながら、カーテンを開くように順に展張します。
■サイズ誤認が起きる理由(18m巾の例)
菱目ネットは構造上、畳み方・展開で「見かけ寸法」が変わります。たとえば18m巾の防鳥網は、長さ方向に畳まれていると、袋から出した時点で巾方向が約25m程度に見えることがあります。
この「見かけの長さ」を長さ方向と誤認して張ってしまい、18m×36mなどの規格で巾×長さを逆に張るトラブルが発生しがちです。
【誤認をさけるための対策】
・先に耳糸から耳糸までを開き、巾方向を確定
・通線 → 固定 → 解くの順で展張
支柱ネット(菱目):きゅうり/えんどう
次に菱目タイプの支柱ネットついての解説となります。
■トラブルの典型:白いPP紐を先に解いて絡む
菱目タイプ(きゅうりネット、えんどうネット)は、パッケージ時に耳糸(長さ方向の緑色部分)が束ねて固定されています(白いPP紐で縛られていることが多い)。
・外側の赤いPP紐:パッケージ用(折り畳み用)
・内側の白いPP紐:耳糸束ね(展張を安定させるための束ね)
この白いPP紐を先に解くと、展張不良(絡み)が発生しやすく、網の性質を理解していないと復旧が困難になります。
■正しい手順:菱目支柱ネット 3ステップ
Step1:外装(赤いPP紐)を解く(まだ白いPP紐は解かない)
Step2:ロープ/テグス/単糸を耳糸側に通す(通線)
・耳糸(緑色の端)を確認し、通線します。
Step3:通線後に白いPP紐を解き、カーテン状に展張
・先に軸を作ってからほどくことで、絡みを防げます。
支柱ネット・フラワーネット(角目):アスパラネット(長尺100m等)
最後に各目のタイプの支柱ネットついての解説です。

■起きやすいトラブル:張り過ぎで「角目がズレる」
角目タイプは展張不良(絡み)は起きにくい一方で、「ピンと張らせたい」意識から必要以上に力を加えると、角目が引かれてズレる(角目が崩壊)ことがあります。
■対策:力任せではなく「均し(ならし)」で整える
・端から順に固定し、途中で強く引き過ぎない
・張りを作る場合は、必要に応じて通線を活用し、均等に整える
・目がズレたら、局所で引っ張って直そうとせず、固定点のバランスを見直す
まとめ
ネット製品のトラブルは、製品不良ではなく「ほどき順」「通線」「方向の誤認」が原因になりやすいのが実情です。
特に、防鳥網・菱目支柱ネットは「先に解かない」ことが重要です。
耳糸で長さ方向を確定 → 通線して軸を作る → 固定できてから解く。この型を守るだけで、展張不良とサイズ誤認の大半は防げます。
FAQ(よくある質問)
Q1. 袋から出したら絡みました。初期不良ですか?
A. 初期不良ではなく、束ね紐を先に解いた/通線前に広げたことで絡むケースが多いです。次回は通線→固定→解くの順で行ってください。
Q2. 巾と長さを間違えたかもしれません。見分け方は?
A. 耳糸(端の目印)側が長さ方向の基準になります。袋出し直後の見かけ寸法では判断しないでください。
Q3. 18m巾なのに、出したら25mくらいに見えます。間違い?
A. 菱目ネットは構造上、畳み方・展開で見かけ寸法が変わります。耳糸で方向を確定し、展張してから確認してください。
Q4. 支柱ネット(菱目)の白いPP紐はいつ解きますか?
A. 通線(ロープ/テグス/単糸)を先に通した後です。先に解くと絡みやすく、復旧が難しくなります。
Q5. きゅうりネットの赤い紐と白い紐、どちらから解く?
A. 赤(外装)→ 通線 → 白(耳束ね)の順となります。
Q6. アスパラネット(角目)が斜めにズレました。直せますか?
A. 局所で引っ張って直すと悪化しやすいです。固定点のバランスを見直し、端から均等に整える方向で修正してください。
Q7. 張りを強くすると良いと思っていました。強いほど良い?
A. 強過ぎる張りは、角目の目ずれや固定部の破損につながる場合があります。必要な張りを確保しつつ、均しと固定点の分散を優先してください。
Q8. 風でバタついて破れそうです。対策は?
A. 固定点の追加、端部の処理、たるみの調整が有効です。風を前提に「逃がし」と「固定分散」を意識してください。
お問い合わせ・お見積り
◆ お電話からのお問い合わせ
【東京戸張 農産事業部】
・東京営業所:0533-68-7155
・愛知営業所:0533-68-7155
・岡山営業所:086-244-3112
・福岡営業所:092-722-2770
・鹿児島営業所:092-722-2770
※最寄りの営業所へお問合せください。
◆ メールでのお問い合わせ
農業資材のプロとして、防鳥網や防風ネットなどの製品販売、施工、
その後のサポートまでワンストップで手掛けています。
現場でのさまざまな経験を基に、皆様の役に立つ情報を発信していきます。














