雪でビニールハウスが倒壊する前に|潰れる原因と今すぐできる補強方法

雪でビニールハウスが倒壊する前に|潰れる原因と今すぐできる補強方法

■最終更新日:2026.2.9

雪でビニールハウスが倒壊する前に|潰れる原因と今すぐできる補強方法

ビニールハウスの雪被害は、実は大雪が降るその日ではなく、積雪後の凍結や寒暖差によって引き起こされるケースがほとんどです。
朝ハウスを確認したらアーチが曲がっていた、あるいは一部が歪んでいてそのまま倒壊してしまったという事も決して珍しくありません。とは言っても、雪でハウスが潰れる原因はある程度決まっており、事前にポイントを押さえ補強や管理を行えば被害は十分に防ぐことができます。
本記事では、雪でビニールハウスが倒壊する主な原因と、補強方法について分かりやすく解説していきたいと思います。

実はハウスの倒壊は、降雪の翌日以降に多い

ビニールハウスの雪被害とは?

ビニールハウスの雪被害は、積雪や凍結による荷重が原因で「ハウスの骨組みが変形・破損」、最悪の場合は「倒壊」してしまうような被害全般を指します。
特に注意したいのは、見た目には軽そうに見える雪でも、湿った雪や一度解けて再凍結した雪は非常に重く、短時間で大きな負荷になる点です。
実は雪による被害は大雪の日よりも、積雪後の夜間や早朝に発生することが多く、「朝見に行ったら潰れていた」というケースも珍しくありません。小型パイプハウスや簡易構造のハウス、補強が入っていない古いハウスほど雪害のリスクは高く、特に警戒や補強が必要だといえます。

雪でハウスが潰れる主な条件

雪でビニールハウスが倒壊してしまう主要な条件を整理していきます。

■湿った重い雪が積もった場合

ビニールハウスの雪被害で最も危険なのが、湿った重い雪が積もった場合です。
さらさらした雪というのは重量が軽く、実はあまり危険性の高いものではありません。
ベタ雪などと呼ばれる春先の雪は水分量が多く、見た目以上に重量があります。乾いた雪であれば自然に滑り落ちることもありますが、湿った雪はビニールに張り付きやすく、屋根全体に大きな荷重がかかります。その結果、アーチが徐々に変形し、限界を超えた瞬間に一気に潰れてしまうケースが多く見られます。

さらさらの雪はあまり重くない。かつ、滑り落ちやすい。

■積雪後に雪が再凍結した場合

積もった雪が一度解け、その後の冷え込みで再凍結すると、雪と氷が一体化して屋根に強く張り付きます。この状態になると雪が滑り落ちにくくなり、長時間にわたって重さがかかり続けるのが特徴です。
当然ですが、雪の状態より氷の状態の方が同じ体積でも重量も増します。
特に昼間に気温が上がり、夜間に急激に冷え込む2月はこの現象が起きやすく、気付かないうちにハウスへの負担が増大し、夜間や早朝に倒壊する原因となります。

雪が一度解け再凍結すると、重量が増し、一気に被害が起こりやすくなる。

■補強が入っていない・老朽化したハウス

中央支柱や筋交いなどの補強が入っていないハウスは、雪の重みに耐えきれず被害を受けやすくなります。また、長年使用しているハウスでは、パイプのサビやビニールのたるみが進行していることも多く、設計時よりも強度が低下しています。
「ビニールのたるみ」は雪がひっかかりやすく、雪溜まる原因となるため、荷重が集中しやすくなります。老朽化したハウスほど、少量の積雪でも注意が必要です。

実際に多い雪被害のパターン

ビニールハウスの雪被害で多いのは、積雪の最中ではなく、その後の時間差で被害が発生するケースです。例えば、降雪時は問題がなくても雪が屋根に張り付いたまま夜間を迎えると、早朝に一部のアーチが変形し始め、連鎖的に全体が倒壊することがあります。他にも、中央付近だけが沈み込む部分変形から始まり、翌日の降雪や凍結をきっかけに全面倒壊へと進む例も少なくありません。
特に、強風を伴う場合は妻面や側面から崩れることも多く、被害は一晩で一気に拡大してします。見た目に異常がなくても、内部ではすでに限界に近づいている場合があるため、早めの対策が重要です。

【雪でのハウス倒壊の多いケース】
・雪がやみ翌朝見たら一晩で潰れていた
・一部だけ変形 → 翌日全壊
・風+雪で妻面から崩壊

ビニールハウスの雪対策【基本編】

■雪下ろしの考え方と注意点

雪下ろしは「積もってから」ではなく、積雪が増える前や軽いうちに行うのが基本です。
屋根へ上がると転落事故の危険があるため、地上から突いて落とす、暖房で滑りやすくするなどが安全な方法だと言えます。また、一部だけを急に落とすと荷重バランスが崩れ、変形の原因になることもあるため、左右均等に作業すると変形のリスクを軽減することができます。

■ビニール管理のポイント

ビニールのたるみは雪が溜まる大きな原因となるため、張り具合の点検と調整は想像以上に重要です。緩んだ部分は雪が滑り落ちにくく、局所的な荷重が集中しやすくなります。
ハウスバンドの緩み、ビニールの破れの有無も事前に確認しておくことがオススメです。必要に応じて張り直しを行い、表面のたるみをなくすことで積雪のリスクを軽減できます。

ハウスバンドによる補強は雪のリスク軽減に効果大。

ビニールハウスの補強方法【実践編】

■今すぐできる簡易補強

簡易補強として考えられるが、既存パイプによる補強や、ハウスバンドによるたるみの解消です。
中央支柱の追加や控え柱、筋交いを入れるだけでも強度は大きく向上します。支柱の間隔を狭めることも有効です。特別な資材がなくても単管や既存パイプで対応できる場合が多く、短時間で実施できる対策として、被害軽減に大きく貢献します。
また前述のように、ビニールのたるみを無くすことは積雪を軽減する上で非常に重要です。普段から緊急時の貼り直しを考え、ハウスバンドをストックしておくのも良いでしょう。

■本格的な雪対策補強

積雪地域の場合は、本格的な雪対策補強が必要となる場合もあります。
雪用アーチの追加、クロス補強、妻面の補強などにより構造全体の耐荷重を高めます。特に連棟ハウスや大型ハウスでは荷重が集中しやすいため、設計段階から雪対策を考えなければなりません。
どうしても初期コストはかかりますが、倒壊リスクを大きく減らすことが結果的に被害額の軽減につながり、経済的損失を防ぐことに結びつきます。

雪予報が出たときのフロー

雪予報が出たら、まずは補強状況を確認し、被害リスクを考えてみましょう。
補強が少ない場合は積雪前に中央支柱の追加やビニールの張り直しを行い、必要に応じて一時的にビニールを外す判断も検討します。
周囲の雪の逃げ場を作ることも大切です。なるべくハウス周辺の雪が溜まりやすい環境を減らすようにしましょう。
降雪中は無理な作業を避け、積雪量が増えすぎないようタイミングを見て雪下ろしを実施します。降雪後は変形や歪みがないかを点検し、異常があれば早めに補修することで、被害の拡大を防ぐことができます。

【雪予報~降雪後のフローまとめ】
1. 雪予報:支柱追加やビニール張り直し
2. 雪予報:周囲に雪の逃げ道(捨てる場所)を確保
3. 降雪中:絶対に無理な作業はしない!溜まった雪は左右からつついて落とす。
4. 降雪後:変形や歪みないか点検

まとめ|雪被害は事前対策で防ごう

ビニールハウスの雪被害は突然の大雪そのものよりも、事前の備え不足によって起きるケースがほとんどです。湿った重い雪や積雪後の凍結は避けられませんが、支柱の追加やビニールの管理といった基本的な対策を行うことで、被害リスクは大きく下げられます。
特に寒暖差が大きい時期は、夜間~明け方に雪の再凍結による負荷が一気にかかりやすいため、天気予報を確認した段階で早めに動くことが重要です。
数本の補強や点検を行うだけでも、ハウス全体を守れることは少なくありません。

ハウスの補強に関し、資材購入や専門的なサポートが必要な場合は、下記ご連絡より是非弊社までご連絡いただければと思います。

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