ドクダミの地下茎、1cmに切って植えてみた。この短さでも再生するのか?

ドクダミの地下茎、1cmに切って植えてみた。この短さでも再生するのか?

■最終更新日:2025.12.17

ドクダミの地下茎、1cmに切って植えてみた。この短さでも再生するのか?

ドクダミは、一度生えると何度抜いても再び姿を現すしぶとい雑草として知られています。
特に「地下茎は1cm残っているだけでも再生する」と言われていますが、本当に1cmから再生するかを確かめた実例というのは、意外と簡単には見つかりません。
そこで今回は、庭で掘り出したドクダミの地下茎を1cm、3cm、5cmに切り分け、実際に再生するのかを検証してみることにしました。この記事では、植え付け直後の状態と、現時点で分かっている事実を記録としてまとめています。

強い生命力を持つドクダミの地下茎を切り、再生するかのテストを行う。

検証の趣旨

ドクダミは地下茎が少し残るだけでも再生すると言われることがありますが、その多くは具体的な条件や長さにはあまり触れられていません。
今回のテストは「再生させる」ことを目的としたものではなく、たった1cmに切った地下茎から、自然に再生が起きるのかどうかを確認するためのものです。
栄養状態などを特別に管理するのではなく、家庭内で用意できる一般的な環境に置き、どのような変化が現れるのかをそのまま観察し用と思います。
あくまで結果を操作せず、起きた事実のみを記録する──その姿を通して、ドクダミの再生力の実態を確かめていきたいと思います。

ドクダミを1cmに切って検証しようと思った理由

なぜ、ドクダミが自然環境で1cmから再生するのかを検証しようと考えたか、その理由を簡単にまとめます。

■庭のドクダミを掘った経験

自宅の庭のドクダミを掘ると、1本のドクダミの地下茎は90cmの長さにまで達していました。
しかし、驚いたのはそれだけではなく、庭の防草シートをめくった瞬間に現れた、千切れた断面を持つ無数のドクダミの地下茎でした。
これらは全てが地上部を摘んだ際の残骸なのかは分かりませんが、全てが再生するとなると、庭の地下がおそろしいことになってしまいます。

庭のドクダミ掘ってみた。地下茎を持つ最強の雑草を抜くことはできるのか?スギナの塊茎も出現

これが再生するとなると、我が家の庭は大変なことに…

■どんなに抜いても新たに生える再生力

庭のドクダミを抜いたはずなのに、しばらくすると同じ場所や少し離れた場所から再び顔を出す。そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。地上部を取り除いてもあまり効果が感じられず、根まで掘ったつもりでも翌年には元通り…そのしつこさから「抜いても意味がない雑草」と感じてしまいがちです。しかし、なぜそこまで簡単に再生するのか、その仕組みに興味を持ちました。

■1cmという極端な数字

今回特に焦点を当て検証を行いたいのが、わずか「1cm」という短い地下茎から本当にドクダミが再生するのか、です。ドクダミの繁殖力や再生力を考えると「本当かも知れない」と思えてしまいますが、この目で確かめたいというのが、今回の検証の大きな理由のひとつです。

検証方法と条件

今回の検証方法と条件についてですが、できるだけドクダミの育った自宅の庭の環境に近づけています。培養土や肥料など、ドクダミ再生の助けになるようなものは一切使うつもりはありません。もしその結果ドクダミが再生しなかったら、「1cmのドクダミの地下茎からは、この条件下では再生しなかった」と結論づけるつもりでいます。

■使用するドクダミ

検証に使用するドクダミは、家の庭から掘り出したばかりのドクダミを使用します。
地下茎の太さは、特に細くも太くもない、私の庭では平均的なものと言えます。
実物は下の写真のものですが、地下茎の最後を見ると既に切れてしまっていることが分かります。この先は庭の地中に置いてきてしまいました。

検証には掘り出したばかりのこのドクダミを使います。

■検証方法

自宅の庭から掘り出した上記写真のドクダミの地下茎を、1cm、3cm、5cmに切り分け、それぞれ鉢に植え、観察を行います。
ドクダミは掘り出した状態から、切断、撮影以外の時間をあけずに鉢の中へと移しています。

鉢は透明なものを準備し、側面よりドクダミの状態が見えるようにしています。
1cm、3cm、5cmに切り分けたドクダミは、なるべく環境を揃えられるよう、同じ鉢へと植えています。

透明の鉢の側面近く円周上に、各長さの地下茎を植える

■土、水などの条件

このドクダミが育った環境と全く同じ土、つまり庭の土を掘り起こし使用しています。土自体は、検証に使用するドクダミを摘んだ際に採取した土で、まさにこのドクダミが生えていた周辺の土です。水については水道水を定期的に与え、土が乾燥しきることのないようにします。
また今回の検証では、培養土や肥料など、意図的にドクダミの成長を促すことは一切しません。

■設置場所

設置場所は、検証の開始時期が12月ということもあり、屋内としています。
土の量が少ないことや、防草シートの下に無いことから、霜のおそれもあることが室内を選んだ大きな理由となります。
前述の透明の鉢の上に、光の届かない地中と条件を揃える目的で、太陽光や照明などの光を遮るための黒いカバー(プランターを逆さに置いたもの)をかぶせています。

植え付け直後の様子(0日目)

切断面が分かるよう向きをそろえ、透明な鉢の側面に沿わせる形で植え付けました。
深さはおよそ7cm~10cm程度とし、土を被せた段階で地上から地下茎の姿は見えなくなっています。植え付け直後の時点では、当然ながら芽や根の動きは確認できず、外見上は変化はありません。
ここからどのような反応が起きるのかは現時点では判断できない状態です。

現時点で再生するかどうかは分からない

現時点では、ドクダミの地下茎が1cmからでも再生するかどうか、はっきりした結論は出ていません。見た目には弱っているようにも感じられますが、地下茎の生命力を考えると、今後どのような変化が起きるかは分からないのが正直なところです。
今回はあくまで検証のスタートとして、植え付け直後の状態を記録しました。今後、経過に変化があれば、写真とともにこの記事に追記していく予定です。

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