カメムシ対策に防虫網が有効!雨不足の夏、2025年の最新情報
毎年注意が必要なカメムシ被害。特に暑く雨が少ない夏ほど、カメムシの繁殖が活発化する傾向があり、農林水産省や各県で既に注意報や発生の予想が発表されています。
こうした気象条件下では、農薬と合わせて防虫ネットによる物理的対策が効果的です。ネットの適切な選び方・設置時期・網目の細かさなどを見直し、できる限り効果的な防除を進めましょう!

今年はカメムシが多い年?
7月から8月にかけて活発になる「斑点米カメムシ類(イネカメムシなど)」は、登熟期の稲穂を吸汁して加害し、玄米を黒く変色させるなど、米の品質に深刻な被害を与える害虫です。
2025年は、すでに農林水産省より全国各地に対して注意報が発表されています。

出典:農林水産省「令和7年の斑点米カメムシ類(イネカメムシを含む)の注意報・警報の発表状況(令和7年8月1日現在)」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/attach/pdf/kamemusi-35.pdf
一方で、リンゴ、モモ、カキなどの果樹や野菜に被害を与える「果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシなど)」は、気温が下がり始める9月〜11月頃に活動が活発化します。
農林水産省の情報によれば、すでに岩手県・宮城県において果樹カメムシ類に関する注意報が発表されています。
また、果樹カメムシ類の「発生量が多い」と予想されているのは東北・南関東・東海地方、「やや多い」とされるのは甲信・北陸と、広範囲にわたって警戒が必要です。

出典:農林水産省「令和7年度 病害虫発生予報第4号(令和7年7月9日)」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/yosatu/attach/pdf/index-81.pdf
2025年の夏は、カメムシにとって“当たり年”?
人にとっては「迷惑な当たり年」と言いたくなりますが、今年の気象条件はカメムシにとっては好都合です。
◆ 活発化の条件=「高温・乾燥」
2025年の夏は、地域差はあるものの、新潟県など各地で「記録的な少雨」とされており、気温も高く推移しています。
こうした気候はカメムシの繁殖・活動にとって極めて好条件です。
また、前年までの気象傾向も影響しています。
・2023〜2024年の冬は、気象庁の観測史上2番目の暖冬
→多くのカメムシが越冬し、2024年夏〜秋にかけて例年より大量発生
・2024〜2025年の冬は前冬より寒く、越冬個体は減少傾向
→それでも、2025年の夏が高温かつ少雨であるため、繁殖が再び活発化していると考えられます。
◆ 雨が少ないとカメムシが増えやすい理由
通常、繁殖期に台風や大雨があると、幼虫が流される・溺死するなどして数が減少します。
しかし雨が少なければ、幼虫が順調に育ちます。
また、高温によって活動が活発になり、繁殖サイクルが早まる点もあわせて、今年は発生数の増加が懸念されます。 このほか、森林の植物が乾燥や猛暑で枯れると、食料を求めて農地へ飛来するケースもあります。猛暑によって天敵も活発化することがありますが、発生動向の予測は容易ではありません。

カメムシがもたらす農作物への被害とは?
カメムシは、植物の果実や茎、葉を口針で刺して吸汁します。
この際、果実に黒い斑点や変形、変色が生じたり、落果につながることもあります。

農薬も有効ですが、雨などの気象条件や散布時期を合わせることが難しいため、初期の侵入を物理的に防ぐ方法として防虫ネット、防風ネットの活用が大切です。
カメムシ対策の基本!「防虫ネット」の効果と選び方
◆防虫ネットとは?
防虫ネットは、作物の周囲をネットで覆い、害虫の侵入を物理的にシャットアウトするアイテムです。
農薬の使用回数を減らせるため、環境負荷も低減。消費者からも「減農薬」「安心」のイメージが得られやすくなります。
◆カメムシに適したネット選びと設置のコツ
・メッシュサイズ(網目)は6mm以下を推奨
カメムシは体長が大きく見えても、ネットの隙間から潜り込む習性があります。
・設置の際は、隙間を徹底的になくすことが重要!
ネットの下部(地面との間)・支柱の根元などのすき間は特に注意。
マルチや防草シートとの組み合わせもおすすめです。
・ネットはピンと張り、風でばたつかないようにする
たるみやよじれがあると、そこから侵入されたり、破損の原因になります。
・作物の生育に合わせて、支柱の高さやネットのサイズも調整する

果樹棚と圃場を囲う防虫(防風網)を導入された農家さんからは、「果樹園でカメムシ被害が出ていたが、細かいメッシュの防虫ネットを張ってから収穫ロスが減った」という声も寄せられています。

◆防虫だけじゃない!「防風ネット」も飛来抑制に効果的
防風ネットは、本来は強風から作物を守るための資材。
しかし実は、飛翔性害虫(カメムシやアザミウマなど)の侵入を抑える副次効果も期待できます。また、上部もネットで覆うことで鳥害対策も同時に行うことができます。
(※ただし、鳥害対策として使用する場合は、網の強度や目合いが適しているか確認が必要です。)
◆防風施設の活用方法とポイント
・強風を和らげることで、枝が折れたり、果実が損傷を抑制する
・通気性も考慮して網目を選定する
・ネットの色を、対象害に合わせて選定する
・上部を遮光ネットにすることで、強烈な日差しの対策も可能!

特に今年のように、暑くて乾燥した夏には飛来数が増加するため、防風ネットの効果も見逃せません。
【まとめ】カメムシの“侵入前”に対策を!
・2025年も注意報発令中!すでに被害が出始めている地域も
・高温+少雨の気候はカメムシ繁殖の温床
・防虫ネットは早期設置がカギ!すき間なく張るのが重要
・防風ネットの併用で台風対策もばっちり
・上部をネットで覆うことで、鳥害対策にも
・農薬にプラスした“物理的な防除”で作物を守ろう!
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