国内史上最高気温41.8℃を観測!危険すぎる暑さ。リスクと対策は?

国内史上最高気温41.8℃を観測!危険すぎる暑さ。リスクと対策は?

国内史上最高気温41.8℃を観測!危険すぎる暑さ。リスクと対策は?

2025年8月5日の午後2時26分に、群馬県伊勢崎市において、日本国内において歴代最高の気温となる「41.8℃」が観測されました。
わずか一週間前となる7月30日に歴代記録を更新する「41.2℃」が兵庫県丹波市で観測されニュースとなりました。その際は過去の記録を0.1℃上回りましたが、今回は一気に0.6℃の記録更新となりました。
まだまだ暑い夏は続きます。今季中の記録更新もあり得るかもしれません。

最高気温を更新した群馬県伊勢崎市(旧時報鐘楼)

歴代最高気温41.8℃を記録

群馬県伊勢崎市において8月5日、国内での歴代最高気温となる41.8℃が観測されました。近年の地球温暖化、日本の亜熱帯化を象徴するようなニュースですが、実は記録はこれだけはありません。

■同日に全国14地点で40℃以上を記録

群馬県伊勢崎市で最高気温41.8℃が観測された8月5日。観測史上最多となる全国14ヶ所においての「最高気温40℃以上」が観測されました。
内12地点は関東の内陸部(群馬・埼玉・茨城・栃木・東京)に集中しています。

熱は内陸部ほど、こもりやすく…

■国内で4日連続40℃超え、過去最長タイ

この夏、最高気温だけでなく、国内での「40℃超え連続記録」も過去最長タイを記録しています。
寒暖の差が激しくても体はこたえますが、高い気温が続くことで体温調節の不良を引き起こすなど、体への影響は著しくなります。
地域別で見ると、奈良市では17日連続猛暑日(35℃以上)が続き、同市での最長記録となっています。

■40℃以上を表す気象庁の用語はない

一日の最高気温が40℃を超える場合の気象用語は、気象庁による定義では今の所存在しません。40℃という温度がいかに異常な気温であるかが分かると思います。
一日の最高気温が35℃以上となる「猛暑日」が制定されたのが2007年のことです。今では信じられないかも知れませんが、2007年は8月でさえ気温が35℃を越えることは稀でした。この18年間、日本国内の気温は上がり続けていると言えます。

【気象庁による気象用語の定義】
・猛暑日:一日の最高気温が35℃以上
・真夏日:一日の最高気温が30℃以上
・夏日 :一日の最高気温が25℃以上
・熱帯夜:夕方から翌日の朝までの最低気温が25℃以上

一方で気象庁の定義ではありませんが、日本気象協会では2022年8月より、最高気温が40℃以上の日のことを「酷暑日」と呼んでおり、メディアでも使われることがあります。

日最高気温の歴代記録TOP5

国内の最高気温の歴代記録(2025年8月5日時点)も、この日大きく塗り替えられました。
歴代上位3位までを8月5日の記録が占める形となったのです。
以下は歴代の最高気温の記録を、気象庁のデータベースを基に表にしています。

順位観測地点観測値(気温)観測日
1群馬県伊勢崎市41.8℃2025年8月5日
2埼玉県鳩山町41.4℃2025年8月5日
3(同率)群馬県桐生市41.2℃2025年8月5日
兵庫県丹波市41.2℃2025年7月30日
4(同率)静岡県浜松市41.1℃2020年8月17日
埼玉県熊谷市41.1℃2018年7月23日
5(同率)群馬県前橋市41.0℃2025年8月5日
栃木県佐野市41.0℃2024年7月29日
岐阜県美濃市41.0℃2018年8月8日
岐阜県下呂市41.0℃2018年8月6日
高知県四万十市41.0℃2013年8月12日

参考:気象庁「歴代全国ランキング」
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/rankall.php

「災害級暑さ」危険な5つの理由と対策

近年の暑さは「災害級」と言われています。災害と言われるほど危険な理由とその対策について紹介したいと思います。

■危険①:熱中症・熱射病

猛暑と言えばまず思いつくのが熱中症です。この夏も連日、複数の熱中症患者が救急車で運ばれていることが報道がされています。頭痛、めまい、吐き気、倦怠感などを引き起こし、体温が40℃以上に達すると、体内の臓器がダメージを受け、最悪の場合、生命を脅かすことがあります。

■危険②:脱水症状

これも多くの方がご存知だと思います。汗をかくことで体内の水分と塩分が失われ、脱水症状を引き起こします。体の水分量が減少すると汗で体温をさげることが困難となり、熱中症を悪化させる可能性があります。

■危険③:循環器系への負担

高温下で体温が上昇すると体中の血管が広がり心臓はより多くの血液を送り出そうとします。この状態が長時間続いた場合に心臓に大きな負担がかかり、心不全や血圧の低下が起こる可能性が高まります。
また体の水分が奪われることで血液の粘度が高くなるそうです。血栓ができやすくなり、最悪の場合、心筋梗塞などに繋がる可能性もあります。

■危険④:皮膚へのダメージ

強い日差しを浴び続けることで、皮膚炎を引き起こす可能性があります。人間の肌は45℃程度に長時間晒されることで低温火傷を起こします。アスファルトや建物・車などの反射により肌が触れる外気は、計測される気温より高まっていることは少なくありません。

■危険⑤:体温調節の障害

体温調節を司る「視床下部」は、高温環境下で働き続けることで疲労し、正常な体温調整ができなくなることがあります。簡単に言えば「麻痺してしまう」ということです。体温調節の機能が失われると熱中症などのリスクは各段に高くなります。
特に高齢者や子どもはもともと調節機能が弱いことが多く、更なる注意が必要です。

■高すぎる気温への対策は?

とにかく外出せずに屋内で過ごすことが一番だとは思いますが、そうもいかないことは多いと思います。そういった場合に特に心がけて欲しいのは「体を冷やすこと」と「水分・塩分の補給」です。

単純ですが、体を冷やすことは非常に重要です。冷却シートなどを用いることも効果的ですが、定期的に日陰で休むだけでも高い効果を得られます。異常な高温化に居続けないことが最も大切です。
次に水分補給ですが、ただ水ではなく、できればスポーツドリンクなどの電解質(ミネラル)を補えるものが望ましいです。とくにナトリウムには水分の吸収と保持を助ける効果があります。

さんざん言われていることですが、最も大事なことです。

まとめ

「災害級」と評される気温40℃以上の暑さが、日本各地で発生しています。
特に群馬県伊勢崎市では、5日前に更新された歴代最高気温の記録を0.6℃塗り替える41.8℃の、未曾有と言える高気温が観測されました。
こう言ったとき一番大切にしたいのは、やはり「お体」です。特に熱中症への対策は必須と言えるでしょう。なるべく長時間高温化にいることを避けるとともに、水分・塩分の補給をしっかりとすることを心がけましょう。

基本的な対策とともに、熱中症対策になるものを食べるというのもひとつの手段と言えると思います。是非次の記事も参考にしてみてください。

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