果樹棚栽培は、ぶどう、なし、キウイフルーツやブルーベリー、お茶などで普及されています。地域や圃場条件などにより果樹棚は大きく分けると平棚・吊り棚に分けられます。平棚は、突き上げ柱が入るためSS(スピードスプレイヤ)などが走行しづらいが、強度面が強い特長があります。吊り棚は、突き上げ柱がないため、SSの転回や走行が容易だが積雪、強風には吊り柱の本数や長さにもよるが一般的には平棚よりも耐久性は若干落ちると言われております。
果樹棚の歴史
ぶどう栽培が盛んな地域では圃場全体を針金で覆う型式(全覆棚)が、明治31年に甲州市勝沼町の若尾勘五郎氏により初めて試みられたぶどう平棚といわれています。太平洋戦争までは大部分が栗剤を使って周囲や支柱の杭にしていましたが、その後甲州市勝沼町菱山の三森政治氏がセメント製支柱を考案し、コンクリート杭を用いた甲州式平棚が普及し現在に至っています。
さらに最近の新設平棚の杭はコンクリートではなく溶融亜鉛メッキ加工を施したパイプ杭の平棚へとかわりつつあります。その他、近年ですとワイナリーを営む農家様も増えてきており、垣根仕立てのブドウ棚も多く見られるようになってきています。吊り棚では果樹の自重で棚面が下がることを防ぐために圃場の面積の割合に応じて4〜5mほどのパイプで吊り状にされることで中に建て込む柱が少なくなります。
平棚は補強がオススメ
平棚の場合はΦ38.1のパイプを用いて平棚の補強を提案しています。更に果樹栽培で避けて通れないのが鳥害です。カラスやムクドリなどが大切に育てた果実をつついてしまい、売り物にならなくなったなんてお話をよく耳にします。その際には簡単にイメージ出来るようご説明すると、平棚の上に更に平棚を作り上段部分の平棚には果樹の枝を這わせるのではなく目合いが30㎜の防鳥網を被せ、サイドは防風網で囲い、風・鳥・獣に侵入されない堅牢な果樹棚がおススメです。弊社では既設の棚の修繕、既設の棚の拡張・縮小工事なども承っております。新たに果樹棚やお茶棚を造る場合も圃場確認、測量、ご予算に応じた見積作成、打合せ、工事施工までを一括して承っておりますので、ご相談頂ければ幸甚です。
棚はアニメ「鬼滅の刃」にも登場⁉
あ、そうそう、鬼滅の刃の最終戦別で登場する藤の花のシーン。あれも実は藤棚という棚を使って藤の花を美しく魅せることも出来るんです。藤の花はマメ科で「魔滅」という意味もあるみたいですよ鬼除けにはピッタリですね。
と、話は脱線しましたが、果樹棚施工以外にも様々な農業関連の施工や農業関連資材の販売も対応しておりますので、ご要望やお困り事、ちょっと時間があるから世間話をしたいなぁという時は是非ご相談下さい。