冷え・乾燥の季節に!喉ケアに良いハーブ&スパイス5選
寒さや乾燥が増すこの季節、加湿やうがいをしていても、ついつい喉を痛めがちですよね。
普段のケアに加えて用心したい時、「薬を使うほどではないけれど、何とかしたい」と思うことも多いはず。そんなときに頼りになるのが、植物の力。ハーブやスパイスは、喉や体のケアのために、古くから日々の暮らしの中に取り入れられます。
この記事では、庭やキッチンで使える植物の中から「喉に良い」とされるものを厳選し、それぞれの特徴・有効成分・実際の飲み方・使い方をご紹介します。植物のおいしいケアを生活にプラスして、今年の冬は喉をすこやかに過ごしましょう!

ハーブを使うときの注意点
ハーブやスパイスは、日々の食事やお茶として楽しみながら、体をやさしく整える自然の恵みです。ただし、「薬」ではなくあくまで日常のセルフケアの一環として取り入れるのがおすすめです。
体調を崩したときや強い症状がある場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。
また、ハーブの中には体質や持病、服用中の薬によって合わない場合もあります。
初めて使うときは、少量から試して体の様子をみるが大切です。
特に妊娠中・授乳中の方や小さなお子さん、アレルギー、服薬中の薬がある方、高齢の方は、使用前に医師や薬剤師に相談すると安心です。
参考:厚生労働省「ハーブと薬の相互作用について」
https://www.ejim.mhlw.go.jp/pro/communication/c03/44.html
喉のケアにオススメのハーブ5選
■エルダーフラワー(Elderflower/セイヨウニワトコの花)
ニワトコと聞くと、ハリーポッターに登場するアルバス・ダンブルドアが所有していた「最強の杖」を思い出す方も多いのではないでしょうか?枝も気になりますが、喉に良いのは花です。
花については他にも、アンデルセン童話『ニワトコおばさん』というお話で、風に効くお茶として登場しています。 ヨーロッパ原産のセイヨウニワトコの小さな白い花を「エルダーフラワー」といい、この花を乾燥させたものがお茶などに利用されます。果実(エルダーベリー)も使われますが、ここでは花を中心に喉ケア用途として紹介します。

■効能
エルダーフラワーは、ヨーロッパで古くから風邪の症状緩和に用いられてきたハーブで、季節の変わり目のケアに親しまれてきました。花には、フラボノイドやフェノール酸、トリテルペン類、精油成分などが含まれており、これらの成分には抗酸化や抗炎症に関する研究報告もあります。
欧州医薬品庁(EMA)では、エルダーフラワーを「風邪の初期症状の緩和を目的とした伝統的ハーブ」として評価しています。これは、喉の違和感や軽い咳、鼻の不快感などを和らげるために、ハーブティーや温かい飲み物として利用されてきた伝統に基づくものです。(臨床試験に基づいた医療用途として確立しているものではありません。)
マスカットを思わせるやさしい香りと穏やかな風味は、リラックスしたいときや、乾燥が気になる季節の喉ケアにぴったり。日常のセルフケアとして取り入れることで、ほっと一息つきながら体調を整えるサポートにもつながります。
■飲み方・食べ方
・花を乾燥させてハーブティーとして:カップ1杯の熱湯に茶さじ1杯(約2〜3g)を入れ、5〜10分蒸らしてから飲みます。蜂蜜やレモンを加えるとより優しい味に。
・シロップやハチミツ漬け:花を漬けてシロップ化し、炭酸で割るなど喉のケアドリンクに。
始めて試す場合はシロップがおすすめです!筆者は炭酸割のほか、お湯割りで温かくいただくのがお気に入りです。
■ショウガ(Ginger/Zingiber officinale)
日本で暮らしていれば、知らない人はいないであろうショウガ。熱帯アジア原産のショウガは、根茎(ジンジャールート)をスパイス・薬用に使う植物。和名「生姜」。キッチンに常備されることも多く、手軽に使える点が魅力です。
■効能
含まれるジンゲロール、ショウガオール、パラドールなどが抗炎症・抗酸化・抗菌作用を示すと報告されています。喉においては、温めたり、スパイスとして代謝を促すことで軽い咳や冷えのケアに用いられることもあります。
■飲み方・食べ方
・ショウガティー:すりおろしまたは薄切りした新鮮なショウガを熱湯(300ml)に入れ、5〜10分蒸らします。蜂蜜+レモンを加えると更においしく、喉にやさしくなります。
・料理:みじん切りやすりおろしをスープ・炒め物・蒸し料理に加えて、体を中から温める。
実はおすすめ!
温かい甘酒にショウガパウダーを振りかけると、よりおいしく温まります。
(筆者は神田明神ふもとの甘酒屋さんで頂いて以来、甘酒にはショウガ!の人になりました)

■セージ(Sage/Salvia officinalis)
セージは、ラテン語で「救う(salvare)」に由来する名前をもつハーブで、古くから健康維持のために重宝されてきました。ヨーロッパでは、声を使う人の喉ケアや、風邪の季節のうがい薬として利用されてきた歴史があります。
爽やかで少しスパイシーな香りが特徴のセージは、気分をリフレッシュしたいときや声を使う前後にもおすすめ。日々のセルフケアに取り入れることで、健やかな喉のコンディションを保つ助けになります。

■効能
葉にはロスマリン酸などのポリフェノール類や精油成分(ツヨン、カンファー、1,8-シネオールなど)が含まれており、これらの成分には抗菌・抗酸化・収れん作用に関する研究報告もあります。これにより、口内や喉を清潔に保ち、乾燥による違和感をやわらげるサポートが期待できます。
■飲み方・食べ方
・セージティー:乾燥葉3〜4gを熱湯200〜250mlに5分ほど蒸らして飲みます。
・ガーグル(うがい):濃いめに抽出したセージティーを冷ましてから喉に含み、うがいとして使います。すっきりとして、喉の不快感にアプローチできます。
・料理活用:ミート料理・パン粉焼きに刻んだセージを散らすことで、香りとともに日常的に取り入れられます。
ポイント
セージは強い香りと収れん作用があるため、体調や服用しているお薬には注意してください。喉がイガイガするときに「うがい+ティー」の組み合わせで使うと効果的です。
■リコリス(Licorice/甘草)
古代エジプトや中国でも広く使われてきた歴史の長いハーブで、「喉をいたわるハーブ」として知られています。(※日本の「カンゾウ(Glycyrrhiza uralensis)」と、欧米でハーブとして使われる「リコリス(Glycyrrhiza glabra)」は同属の別種ですが、主成分であるグリチルリチンを含む点では共通しています。)
よく知られているものでは、真っ黒なリコリスキャンディーの味付けに利用されています。

■効能
グリチルリチン、グラブリジン、イソリクイリチゲニンなどが含まれ、抗炎症・抗ウイルス・抗菌作用の可能性が報告されています。やさしい甘みと滑らかな口あたりが特徴で、喉の乾燥やイガイガを感じるときに心地よく潤いを与えてくれます。
また、「消化器系や喉の不快感の緩和に用いられる伝統的ハーブ」としても知られています。
ハーブティーとして単独でも、他のハーブ(例:エルダーフラワーやタイム)とブレンドしても相性が良く、穏やかに喉をいたわるセルフケアにぴったりです。
■飲み方・食べ方
・甘草ティー:乾燥根を2〜3gほど熱湯に入れ、5〜8分蒸らして1日1〜2杯。レモン・ハチミツを加えると飲みやすい。
・のど飴代わり:甘草味のハーブキャンディーを喉の違和感のときに。
ポイント・注意点
甘草は味が強く、長期大量摂取すると高血圧・低カリウム血症・浮腫などを引き起こす可能性があります。特に妊娠中・高血圧・腎臓病・心臓病の方は摂取前に医師と相談してください。
■カモミール(Chamomile)
カモミールは、やさしい香りとまろやかな味わいで親しまれてきたハーブ。ヨーロッパでは古くから、リラックスのためのお茶としてだけでなく、喉や胃腸の不快感をやわらげるためにも用いられてきました。

■効能
花にはアピゲニンなどのフラボノイドや、カマズレン、ビサボロールなどの精油成分が含まれており、これらは抗炎症・抗菌作用に関する研究報告があります。乾燥や声の使いすぎで喉に違和感を覚えたときに、温かいカモミールティーでうるおいを与えるのもおすすめです。穏やかな香りが喉をやさしく包み込み、心もリラックスさせてくれるハーブです。
■飲み方・食べ方
・カモミールティー:乾燥花2〜3gを熱湯250mlに5〜10分蒸らし、1日1〜3杯。寝る前のリラックスタイムにもおすすめ。
・ハーブミックス:甘草やセージ、蜂蜜と混ぜて温かいドリンクとして。
ポイント
カモミールは比較的安全とされますが、キク科アレルギーのある方は注意を。喉が重だるい・声がれのときに「温かくうるおす」役割で使うと良いでしょう。
まとめ
できれば喉の不調を感じる前に、ハーブやスパイスで体をいたわる時間を持ちたいもの。
香りを感じながら、ゆっくりとお茶を飲むひとときが、乾燥した季節のリセットタイムになります。
ただし、どの植物にも体質との相性があります。無理のない範囲で試しながら、自分に合った「喉の味方」を見つけてください。
植物の力を上手に取り入れて、冬の毎日を心地よく過ごしましょう!
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