コスパも防虫効果も抜群!LED防蛾灯に今すぐ交換すべき理由とは?
アブラムシやイナゴなど作物に深刻な食害を与える虫は多くいますが、蛾もまた果樹に大きな食害を引き起こす昆虫です。蛾による食害を防ぐ方法として防虫網や防蛾灯が広く用いられてきました。防蛾灯自体は40~50年前から存在する技術ではありますが、技術進歩により、高性能なLEDを用いた防蛾灯が急速に普及しています。
本記事ではLED防蛾灯のメリットや、LEDだからこその蛾の対策についてご紹介していきたいと思います。

蛾による食害はどのように起こる?
蛾による食害は、リンゴや梨を中心としたバラ科の果樹や、トマトやキャベツなどの野菜にも多く発生します。蛾と一括りに考えてしまいそうですが成虫・幼虫それぞれに特徴があります。

■蛾の成虫は果樹の蜜を吸う
蛾の成虫は、果樹に口器を刺し果樹の蜜を吸います。そんな大した量は吸わないのでは?と思うかも知れませんが、蛾に蜜を吸われた果実はその部分から腐ってしまいます。密をすわれた果実は口器を刺された位置から想像以上に広範囲が変色し、商品としての価値を失ってしまいます。
■幼虫は実・葉・茎を食べる
蛾の成虫より食欲が旺盛なのが幼虫、いわゆるイモムシです。成虫にくらべ多くの栄養を必要としていることもあり、植物のいたる部分を食べるとされています。
当然ながら実を食べることもあり、成虫の場合と異なりかじった跡がはっきりと分かります。
■夜間の繁殖行動を防ぐ必要がある
蛾は基本的に夜行性です。これは鳥などの捕食者から身を守るためだと言われています。
夜間に活動する間、繁殖活動や産卵も行い、その卵の多くは樹木の中に産み落とされます。蛾の食害から果樹を守るためには、蛾の活動が活発となる夜の間、蛾を果樹たちから遠ざける必要があります。
防蛾灯の仕組みと役割
夜の街灯に、蛾や小さな羽虫が群がる姿を見たことがあるかもしれません。実は蛾は蛍光灯の発する紫外線に惹かれ、街灯の下に集まってきます。紫外線は人間の目には見えませんが、蛾は敏感に感知できるようです。紫外線は非常に波長の短い光です。蛾には好む光の波長(光の色)と嫌う波長があり、暖色を嫌う傾向にあります。
この光の波長の波長に対する蛾の習性を利用し、意図的に蛾の集まる場所、集まりにくい場所を作り誘導するのが防蛾灯の役割になります。
単純には蛾が果樹から遠ざかるように光で誘導していると考えると分かりやすいと思います。

LED防蛾灯が普及
蛾を果樹を遠ざけることのできる防蛾灯ですが、LEDの登場以来その技術が取り入れられ、より高性能なものが普及しています。
今ではパソコンのモニターや信号機などでも当たり前となっているLEDですが、その技術、特に青色発光ダイオードはノーベル物理学賞を受賞するほどの革新的な技術でした。
それほどLEDの登場は画期的なものであり、蛍光灯を使用していた防蛾灯の性能も大きく引き上げることに繋がりました。

LEDの特長
おそらくほとんどのご家庭で、現在はLEDを用いた照明が使われていると思います。そのためLEDについてご存知の方は多いと思いますが、あらためてLEDについて整理していきたいと思います。
■省エネルギー(発電効率が高い)
LED最大の利点は何と言っても発電効率が良く、少ない電力で強い光をつくれることです。
白熱電球や傾向と同等の明るさを得るために必要な電力が少なく、電気代を大きく節約することができます。
■長寿命(メンテナンスコスト削減)
一般的なLED照明の寿命は約40,000〜50,000時間と言われています。これは仮に1日10時間使った場合10年以上使える計算になります。
長寿命であるため電球の交換頻度が減り、特に高い設置場所や屋外設備などではメンテナンス費用の削減に大きく貢献します。
■発熱が少ない(安全性・効率性)
白熱電球は消費電力の90%以上を熱に変えてしまうのに対し、LEDはほとんどが光に変換されます。LEDが省電力であるのは、不要な発熱にエネルギーを割いていないためです。
発熱が少ないことは、火傷や火災のリスクの軽減につながり周囲の温度上昇も抑えられます。熱の変化を受けやすいものを照らす用途にも適しています。
■耐久性が高い
LEDは耐衝撃性・耐振動性に優れ、高い耐久性を持ちます。これはLEDには、白熱電球のフィラメントや蛍光灯のガス管のような繊細な構造なく、壊れやすい部分が少ないためです。そのためLEDは屋外などの耐久性を求められる環境にも適していると言えます。
■環境にやさしい
エネルギーの光への変換効率が高いLEDは、非常に環境に優しい製品です。これはエネルギーを作るためのCO₂排出量の削減に貢献していると言えるからです。
またLEDは、蛍光灯のように水銀などの有害物質を含まない点も長所です。LEDそのものがリサイクルしやすく、環境負荷が少ないと言えます。
■調光・制御がしやすい
LEDは素材の組成を変えることで様々な色の光を出すことができます。これはLEDには色を構成する光の三原色(赤・緑・青)が揃っているためです。
メリットとしては最後の紹介となってしましましたが、防蛾ライトでは色を変えられることが非常に大きなメリットとなります。
LEDのデメリットは?
ここまで良いことばかりをご紹介してきましたが、LEDにデメリットはないのでしょうか?ここからはLEDのデメリットについて考えて行きたいと思います。先にネタバレとなってしまいますが、正直LEDのデメリットというものはあまりありません…
■製造コストが高い
白熱電球や蛍光灯などに比べ、製造コストが高いことがLEDについてはよく語られます。つまり導入コストが高いということです。しかし防蛾灯に限らず
防蛾灯をLEDにすることのメリット
防蛾ライトをLEDにすることには、電気代の節約や寿命の長さに並ぶ非常に大きなメリットがあります。
■忌避色をつくることができる
LEDのメリットとして前述したように、LEDは光の色を自由に作ることができます。
光の色は波長によって変化するため「蛾が嫌がる波長の光を発する」という言い方が適切かもしれません。蛾の種類や環境によって色への反応が異なるため、「この色が絶対に嫌い!」という決定的な色は無いものの、赤やオレンジと言った暖色系の色(光の波長)は多くの蛾が嫌う傾向にあります。

■紫外線を出さない
人間には紫外線を見ることができませんが、蛾は紫外線を好み集まってきます。紫外線は波長の短い電磁波です。蛍光灯は仕組みとして発光するために紫外線を放出しますが、LEDはほとんど紫外線をだしません。このため、そもそもLEDは蛾を集めにくい灯りであると言えるのです。
■減農薬につながる
蛾の対策に関しては防蛾灯も多く用いられていますが、農薬を使っての対策も多くみられます。LEDを用いることで効率的に食害を回避できるのであれば減農薬へとつながり農薬にかかるコストも大幅に減らすことができます。
99.2%の被害の回避に成功
実際にLED照明を用いた梨園での試験では、観察対象とした1000個の梨に対し7~9月の三ヶ月の間、夜間にLED防蛾灯を使用することで、99.2%の梨の実を夜蛾から守ることに成功したという試験結果が報告されています。
もちろん環境などの条件により被害の回避率は前後すると思いますが、LED防蛾灯の高い有用性を実証する結果のひとつとなっています。

このように蛾の食害対策として非常に優秀なLED防蛾灯ですが、葉や実が生い茂ってからの作業や設置となるとなかなか難しいものです。収穫も終わり落ち着いた晩秋から冬季にかけてこそ対策を進めて行きましょう。
本記事を読み、LED防蛾灯、防蛾ライトについてご興味を持たれた方は、是非下記お問い合わせ先より最寄りの営業所、またはWEBフォームよりご連絡ください!
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