果樹の落下防止に!プロが選ぶ強風対策の秘密兵器「交差クリップ」
台風の本格化もはじまり、強風から果樹の落下を防ぎたいというお問い合わせを多くいただきます。
本ブログでも「防風ネット」や「防風施設自立くん」など、強風への対策をいくつか紹介しておりますが、防風ネットにプラスαで使用できる対策が欲しいところ。
実は果樹の落下を防ぐなのに重要なのは、強風を和らげることだけではありません。本記事では、果樹の落下対策の秘密兵器「交差クリップ」について紹介て行きたいと思います。

交差クリップとは?
まず最初に「交差クリップ」とはどのようなものか紹介していきたいと思います。
クリップと言うと、ハサミのようなものを想像するかと思いますが、交差クリップは螺旋状の針金のような構造をしています。
それではこの針金をどのように使い、どういう原理で果樹の落下を防ぐのかを紹介していきたいと思います。

果樹が木から落ちてしまう原因は?
果物はどうして木から落ちてしまうのでしょう?
果樹が木から落下してしまう最大の原因は「風で枝が揺れること」です。枝が揺れると、重い果樹はふりこのように振れることで、果樹を支える枝(果台)へと大きな負担をかけ最終的に落下してしまいます。
果樹の落下はもちろん収穫量が減ると言う問題もありますが、地面を這う幼虫を集めることにもつながり、翌年以降の樹木や周囲の果樹への影響も出てしまいます。
当然のことですが、果樹が木から落ちないに越したことはありません。

強風対策を細分化して考える
果樹の落下の原因の多くは「風で枝が揺れること」であるため、その対策を考えて行きたいと思います。この問題を分割して考えると「風が無ければいい」と「枝が揺れなければいい」の二つの対策に分けて考えることができます。
■1.風の力を弱める(風が無ければいい)
風という自然現象を無くすことは困難ですので、まずは風の力を弱めることが対策の基本だと言えると思います。防風林を設けるという手法もありますが、木の成長に時間がかかることや、木に鳥が住み着くなどの問題点もあり、近年では防風ネットを用いるのが主流となっています。
■2.枝そのものを固定する(枝が揺れなければいい)
意外と見落としがちなのがこちらの枝を固定するという対策です。多少の風が吹いても枝自体が動かなければ、被害を大きく軽減することに繋がります。
果樹棚を作る際には縦横にワイヤー(誘引線)を張り枝を括り固定しますが、このワイヤー自体が動いてしまうケースが非常に多くなっています。ワイヤー自体が揺らされると連動して枝も動き、十分に振動を防ぐことができません。
実はこのワイヤーをしっかり固定するのが「交差クリップ」の役割です。

まずは防風ネット!
果樹の落下を防ぐには、まずはしっかりと風の力を弱めること。
果樹の強風対策として最低限と言えるのが「防風ネット(防風網)」です。防風ネットは果樹の育生において必須資材であり、多くの方がご用意されているかと思います。
防風ネットについて本記事では詳しいご紹介は省きますが、非常に多くの効果を持つ万能ネットです。詳細を知りたい方は以下の記事を是非参考にしてみてください。
枝の固定に交差クリップ!
風を弱める、ではないもう一つの回答「枝そのものを固定する」ことで果樹を揺らさない対策。
これに使用される秘密兵器が「交差クリップ」です。冒頭でお見せした通り、交差クリップとは螺旋状の針金です。
この螺旋がワイヤー同士を強く結びつけ、強風に対し高い強度を発揮することができるのです。
交差クリップの使い方
それでは交差クリップの使い方について説明したいと思います。
交差クリップの形状は螺旋をえがいていますが、真横から見ると下の写真のように3.2mmほどの円が中心に見えます。この3.2mmというのは、果樹棚に使われる最もポピュラーなワイヤー(誘引線)の太さとなっています。
※もちろん3.2mm以外の規格もあります。

この交差クリップを、巻き付けるようにワイヤーに付けて行きます。「交差クリップ」の名前の通り、縦横に走るワイヤーの交点に付けて行きます。
実は交差クリップの使い方は非常にシンプルで、次の写真のように「交点付近のワイヤーに巻き付けるだけ」で完了です。しかし、この状態は非常に高い強度を誇ります。
しかも交差クリップは、既に果樹棚の上に張られたワイヤーに付ける、いわゆる「後付け」が可能です。そのため強風への対策に不安が残る場合の最後の一押しとして非常にオススメです。

ワイヤーの交点をヒモなどで縛る方法もありますが、ヒモ自体が劣化し切れてしまったり、断続的にかかる風の力により結び目が緩くなり解けてしまうことも少なくありません。
その点、交差クリップは非常に高い強度とワイヤーをしっかりとつかむ強い力を有しています。

こうして交差クリップにより、全てのワイヤーの交点がしっかりと繋がれると、広面積の枝・ワイヤーが一体となり、ちょっとやそっとの風ではビクともしなくなります。
果樹全体の揺れを少なくすることで、果実と繋がる枝部分(果台)への負担を軽減し、果樹を落下のリスクから守ることができるというわけです。
三国志が好きな方は赤壁の戦いで使われた「鉄鎖連環の計」を思い出してみましょう。個々の小さな船は激しく揺れ船酔いが頻発してしましたが、全ての船を鎖でつなぎしっかりと固定することで船団全体の船の揺れを大きく抑えることが出来ました。
原理として全く同じため「交差クリップ」は果樹界の「鉄鎖連環の計」と言えます。
まとめ
台風などの強風により果樹が落下する被害を少しでも食い止めたい時に、防風網だけでは不足となってしまうケースも少なくありません。
そんなとき最後の一押しとなるのが、ワイヤーを硬くとめることのできる交差クリップです。ワイヤー全体を強く結びつけることで、風などでの振動への耐性を大きく高めることが来ます。
落下した果樹は腐ると害虫などの温床になることもあり注意が必要です。何より折角実った果樹を一つでも多く収穫できるよう、果樹園の強風対策に交差クリップを是非、検討して見てください。
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