【2025年】新米価格は過去最高を記録!新米がでても値段が下がらない理由は?

【2025年】新米価格は過去最高を記録!新米がでても値段が下がらない理由は?

【2025年】新米価格は過去最高を記録!新米がでても値段が下がらない理由は?

「令和の米騒動」とも言われる2024年の米相場の高騰から約一年が経ち、2025年も新米が続々と顔を見せています。8月中旬現在、販売開始されている新米は、国内でも温暖な南西に位置する都道府県の「早場米」や「超早場米」と言われる収穫時期の早い品種です。
これらの新米はすでに市場に出回り購入が可能ですが、一部ではその価格が過去最高の高値となったことが報道されています。

2025年、新米の価格は?

8月の新米価格が過去最高に

新米が供給されればお米の価格が下がると考えていた方も少なくないと思います。
しかし現在、新米価格は過去最高であることが報じられています。

■新米の概算金は昨年比1.7倍

「概算金」とは、米を集荷する際に農家に一時的に払う前払い金のことで、「仮渡し金」とも呼ばれています。概算金は米を入荷するための費用であるため、概算金の金額は当然小売り価格の指標となります。
この概算金について昨年を大きく上回る金額が示されており、特にJA福井では新米60kgあたりの概算金を、昨年より1万円以上引き上げる29,000円となったことが報じられました。

概算金とは、いわゆる手付金。どの業界にもあって然り

参考:JAcom【クローズアップ】米の仮渡金(概算金)って何?
https://www.jacom.or.jp/

■もちろん小売価格も高騰

各地域に先んじて新米の販売を開始している高知県では、高知県産のコシヒカリ5kgあたりの価格が6,450円。銘柄よさこい美人についても5kg7,800円と、例年の1.5倍以上の価格とのことです。

■2024年も過去最高と言われていた…

ご存知の方も多いと思いますが、実は昨年2024年も新米の価格は過去最高となっていました。
猛暑などの気候的な要因による収穫量の減少だけでなく、南海トラフ地震への警戒・備えから米の需要が急激に高まったことがその要因となりました。
実はそれまでの最高値は大凶作であった1993年。2024年は30年ぶりの記録更新でしたが、今年は2年連続の高値更新となりました。

参考:産経新聞「2024年産コメが過去最高値、取引価格60キロ2万3715円」
https://www.sankei.com/article/

なぜ新米の価格は下がらない?2つの理由。

新米が発売されても米の価格が下がらない理由について、大きく以下の二つが挙げられます。

■理由1:業者間の集荷競争

価格が上がる理由として考えられる一番の理由は、やはり「需要」です。供給量に対し多くの需要があり、それを求める人や業者が多いからこそ価格は上がります。
昨年の高騰から注目を集めている新米は、今最も注目され、多くの需要を抱える商品であると言えると思います。これが価格が下がりにくい一つの要因と言えると思います。

■理由2:概算金の上昇

先程も触れましたが、JAなどでは市場に出る前に農家に対し概算金が支払われます。不動産で言う手付金と同様で、前渡金により購入を約束する仕組みとなっています。
集荷競争があるということは、他にとられないためにも、ある程度まとまった概算金を提示する必要があります。
出荷される以前の段階で、ベースとなる価格が上昇しているという事になります。

売れ残る大量の備蓄米。販売期限も迫る

新米の価格に高値がつく一方で、価格の安い政府備蓄米が大量に売れ残っているという話も多く耳にします。わずか2~3ヶ月前には希少であることから「幻の米」とさえ言われた備蓄米が今では、さばききれないとされる中、政府の定めた備蓄米の販売期限が近づいています。

■備蓄米の販売期限は8月31日

実は政府備蓄米には販売期限が設けられています。政府備蓄米の販売期限は2025年8月31日(日)。
現状では売れ残米穀店も多く、販売期限の延長を求める声が多く上がっています。
なぜ政府備蓄米はこれほどまでに売れ残っているのでしょうか?

販売期間の延長があるのかも大きなポイント

政府備蓄米が売れ残る理由

政府備蓄米を購入したことがある人の割合は、全体の10%前後にとどまっているそうです。
「購入した人が少ないから売れ残る」という単純な話ですが、購入した人が少ない理由は、消費者の購買意欲とは別の部分にあるようです。

■販売されているのを見かけない

2024年7月時点での調査によると、そもそも備蓄米を購入するつもりがない場合を除いて、実は備蓄米が購入されていない一番大きな理由は「備蓄米が販売されているのを見たことがない」です。
店頭に販売されている限りは政府備蓄米に対する購入意欲は決して低いものではありません。調査結果によると40%の人は機会があれば購入することを検討しているようです。

また同調査のでは以下のような結果が明らかとなっています。
・備蓄米の味や品質に不満を感じる人は1割未満と少数
・備蓄米の購入意向は「機会があれば購入したい」が最多で39.4%
・備蓄米とブランド米の選択について「特にこだわりはない」が最多28.9%

参考:CommercePick「政府備蓄米の認知率86.1%も実際の目撃率は34.3%にとどまる」
https://www.commercepick.com/archives/70026

■販売されているエリアの偏り

政府備蓄米について明確に言えることは「ある所にはある」という販売エリアの偏りです。
全項目の「販売されているのを見かけない」と反しますが、筆者は6月以降、近所の多くの量販店で備蓄米の販売を目にしてきました。もうかなりの量が出回っていると感じていましたが、地域によりかなりのばらつきがあるようです。

そして売れ残る理由のひとつとして「一般の家庭のお米の備蓄量の平均が5kg」であることが挙げられます。一カ所で大量に販売されていたとしても、この平均量を大きく上回って買われることはないのだ思います。

■最大の理由は「流通の混乱」

ある所にはあると書きましたが、ない所にはない理由は「配送が追い付いていないこと」です。
米穀店では備蓄米を入荷する手続きは済ませているものの、なかなか備蓄米が届かないという状況が多発しています。
5月に申請を行ったのに店舗への到着は7月末、10tの備蓄米が届いたという話がニュースに取り上げられています。前述した通り販売期限が8月31日であるのに、です。
10tというのは備蓄米を入荷できる最低量となっており、1店舗で8月末までの約1ヵ月で10tを売りさばくのは現実的ではありません。

まとめ

今年も新米の季節がやってきましたが、現在の所、市場価格は昨年を超える高値での推移を見せています。お米の値段が下がらない一方で、販売期限の定められている政府備蓄米は流通の停滞もあり、十分な販売期間を確保できない問題を抱えています。

令和の米騒動は、今年もまだしばらく続きそうです。

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