防草シート失敗談|庭のスギナ、ドクダミの根絶に失敗した記録【写真あり】

防草シート失敗談|庭のスギナ、ドクダミの根絶に失敗した記録【写真あり】

■最終更新日:2025.12.4

防草シート失敗談|庭のスギナ、ドクダミの根絶に失敗した記録【写真あり】

初夏から秋にかけ、家の庭の雑草は本当にすくすくと育ちます。
筆者の家でも雑草対策として、庭に防草シートを敷きその上に砂利を敷いています。万全の対策で雑草を迎え撃ったつもりですが、この組み合わせには大きな落とし穴がありました。
今回は私の家の庭の防草シートを用いた雑草対策と、その失敗談について赤裸々に告白したいと思います。

防草シートを突破したスギナとドクダミ。

雑草を防ぎきれなかった庭の構造

まず筆者の家の雑草対策についてご紹介します。多くのWEB記事を読みあさり、多くのYouTube動画を見て作り上げた、雑草対策に特化した庭だと自負しています。

■庭の構造

筆者の家の庭は以下の三層により構成されています。
中でも最下層となる第一層には雑草対策として高強度と名高い「ザバーン」を採用。敷設工程の全てを自分で行った、というと聞こえがいいですが、正直に言うとお金をケチりました。

【第一層】防草シート『ザバーン240G』
米国デュポン社の4層スパンボンド不織布。高い強度で知られる。
【第二層】5号砕石
13~20mm程度の大きさの砕石。20kgで300円を切るほど安価。砂利のかさ増しに最適。
【第三層】化粧砂利
最寄りのホームセンターで見つけたパウダーグレーロック。30~40mm程度の白すぎない美しい砂利。

研究の成果。防草シートと2種の砂利からなる3層構造。

■防草シートと砂利の組み合わせの狙い

防草シートには基本的に耐用年数が決められています。耐用年数が存在する最大の理由は「太陽光(紫外線)による劣化」にあります。実は砂利を乗せ、直接太陽光を浴びせないことで、防草シートは半永久的に効果を持続させることができます。
砂利を二層重ねた理由は、下層により細かい砂利を敷くことで砂利同士の間のすき間を少なくするためです。物体が砂利を通過しにくくなり防草シートを守れることと、重量により防草シートが土をよりしっかりと抑えるようになることが狙いです。

単純に雑草を生やさないだけであればコンクリートで固めてしまうのが一番ですが、砂利は歩くと音が鳴るため防犯対策になることと、何より安価です。

2種類の異なる石を重ねている。上層は大きい石、下層に細かい石。

■しかし、致命的な欠陥があった…

施工時に全く気付いていたなかったのですが、この庭には致命的な欠陥があり、雑草に突破されてしまうことになります。もしかしたら上の写真を見た人の中には気付いた方もいるかもしれません。
その欠陥については本記事の最後に後述させていただきます。

雑草は防草シートを突き破る?

雑草が防草シートを突き破るという話をよく聞きます。
しかし、筆者の体験談に限って言えば、敷設より5年近くが経過しますが、防草シート「ザバーン240G」は、今のところ雑草に一部として突き破られていません。
防草シートはピンキリであることや、太陽光により劣化してしまうため、日照時間の多い少ないの見極めが大切だと言えます。

防草シートを敷く際の注意点

防草シートを敷く際にはいくつかの注意点があり、これらに留意しないとせっかく防草シートを敷いても十分な効果を得られない=雑草が生えてくる可能性があります。

■防草シートを敷く前に地面を平らに均す

防草シートを効果的に使用するためには、シートを敷く前に必ず地面を平らに整えましょう。見た目が整うという側面もありますが、地面と密着させることでシート下の植物を空気に触れさせないためです。地面がボコボコしていると防草シートと地面の間に空間が生まれてしまいます。
また、石や棒などがあった際には必ず取り除きましょう。防草シートを下から突き破る原因となる可能性があります。可能であればこのタイミングで土に除草剤を撒くのがオススメです!

■とにかくすき間を作らない!

雑草はどんな細かいすき間からでも顔をだします。シートを地面に固定するために刺したピンの穴のような小さなすき間からでさえ、雑草は生えてきます。特に以下の点に注意しましょう。

【すき間を作らないためのポイント】
・固定ピンの穴は必ず専用テープで上から塞ぐ。
・防草シートを並べて敷く際は10cm程度重ねる。さらに専用テープでつなぎ目を塞ぐ。
・壁に接している部分は10cm程度余らせ折り曲げる。

テープは二重に貼るなど、気密性は高められるだけ高めましょう。

ピンを刺した穴など、小さなすき間からでも雑草は生えてくる

鉄壁を自称する私の家の庭では当然これらの対策が行われています。その上で、雑草は平然と生えてきます。

防草シートを突破する2つのタイプの植物

防草シートを突破し、顔を出した雑草は大きく2種類に分けれます。
ひとつは「防草シートの脇から生える雑草」、もうひとつは「防草シートの上に生える雑草」です。

■防草シートのすき間から生える雑草

防草シートと地面、壁の間にすき間や穴があれば、小さなすき間であっても雑草はその部分を探して生えてきます。防草シートを敷く際の注意点と重複しますが、特に気をつけたいのは次の場所です。

【雑草が生えやすい場所と対策】
・防草シートと壁の間
(対策:10cm程度壁側に余裕を持たせ、壁に沿い折り曲げる)
・防草シートを地面に固定するピンを刺した穴
(対策:防草シート専用テープで穴をふさぐ。二重三重にテープを貼ると尚良し)
・防草シート同士の間(重なる部分)
(対策:防草シート専用テープでつなぎ目をふさぐ。テープは二重以上にしたい)

おなじみのドクダミ。角なので固定の為に多く砂利が盛られているがお構いなし。

■防草シートの上に生える雑草

防草シートの上に生える雑草、これは本当に意外でした。最初はシートが破れたのか?と思いました。
しかし、驚くべきことに防草シートの上に積もったわずかな土の上で成長していたのです。

砂利の間からひょっこり。

砂利をどけてみるとその根は防草シートの上で完全に止まっていました。
シートの上に積もった土の厚みはわずか数ミリです。この上の少ない土を使い成長していたようです。

砂利をどけるとすぐ防草シートに行き当たる。厚さ3mmもない土の上に雑草が…

根をしっかりと張るのに十分な土がないため、簡単に抜けました。
防草シートの上で成長する雑草は容易に引き抜けるため、処理が非常に簡単です。これも防草シートの利点の一つと言えるかもしれません。

いやっ、根みじかっ!!(横に伸びようとした努力の痕跡あり)

今回の失敗はコチラ!

結論ですが、防草シートを敷いた私の家の庭には雑草が生えています。一体何が悪かったのでしょう?
冒頭、私の家の庭の雑草対策には「致命的な欠陥があった」と書きましたが、その答え合わせが以下になります。

■凹凸のある壁は防草シートとの相性が悪い

サムネイルの画像を見た瞬間にお気づきになられた方もいると思いますが、凹凸のある壁と防草シートの相性はあまりよくありません。なぜなら、どんなにピッタリと地面や壁にシートを張ったとしても、壁の凹んだ部分が雑草が生えるスペースとなってしまうからです。
ピンの穴のような狭い場所からも生じる雑草です。壁の凹凸を見逃してくれるはずもありません。

我が家は建売住宅であまり選択権は無かったのですが、たとえ注文住宅であってもこの事実に気付けなかったと思います。何事も体験して初めてわかると改めて思いました…

スギナ「ラッキー!壁へこんでるぞ?ここから地上に出よう。」

■砂利が壁と防草シートの間に入り込んでしまう

壁際から雑草が生えるという話はある程度聞いていたので覚悟ができていました。(壁の凹凸のことは完全に考えておりませんでしたが…)
それを含め、今回一番の「しくじり」と感じたのは「砂利と防草シートの組み合わせは、砂利が壁とシートの間に入り込み隙間を拡げてしまう」という点です。
庭に防草シートを敷く際、防草シートは敷地に対しぴったりのサイズとせずに、壁側へ数センチ立てるように敷設するのが基本です。こうすることで、雑草が壁際から生える可能性を軽減できるからです。
しかし、例えば子供が遊んでいて、自転車を駐輪しようとしてなど、色々なケースで壁とシートの間に砂利が入り込む自体が起こりました。

砂利がはさまり、雑草のためのスペースを拡げてしまう

それでも防草シートの効果は絶大!

いくつかのミスはありましたが、それでも防草シートの効果は絶大だと言えます。

お隣さんとの隣地境界。柵の向こう側に注目!

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