台風対策【防風網の選び方、張り方】遮光、防砂、防虫、防鳥も

台風対策【防風網の選び方、張り方】遮光、防砂、防虫、防鳥も

台風対策【防風網の選び方、張り方】遮光、防砂、防虫、防鳥も

春の強風、夏・秋の台風、冬にまた強風…。作物を露地栽培するうえで、気象やその土地の環境とうまく付き合うことは欠かせませんが、ことに強風というものは大事な作物の枝を折り、実を落としてしまう”強敵”です。
また、強風による悩みは農業だけにとどまりません。公園や保育施設の砂場では飛砂が舞い上がり、海辺では砂が飛び散ります。さらに、駐車場などではほこりや雪が吹き込む原因にもなります。
そんな強風対策に役立つのが「防風網」!
この記事では、防風ネットの特徴や使い方について詳しく解説します。

防風ネットとは?

防風網は、風を適度に通しながら勢いを弱めたり流れを変えたりするネットです。風を完全に遮断しないため、植物の通気性を保ちつつ、蒸れを防ぎながら強風対策ができます。
設置方法は規模によって異なります。小規模であれば自分で設置が可能ですが、大規模な場合は骨組みを作り、専門業者に依頼して設置するのが一般的です。

防風網が役立つシーン

●作物を守る

ホウレンソウなどの繊細な茎を持つ葉物野菜、ブロッコリーなどの重心が上にあるもの、トウモロコシやサトイモの葉など背が高い茎を持つ野菜は強風によって折れたり、なぎ倒されたりすることがあります。作物の周囲に防風ネットを張ることで、風の勢いを弱め、被害を抑えることができます。

強風でなぎ倒されたブロッコリー

●栽培ハウスを守る

台風の時期には、ビニールハウスが深刻な被害を受けることがあります。防網を活用した頑丈な防風施設を設置することで、ハウスを守ることができます。規模が大きい場合は、専門業者に依頼すると安心です。

強風でフィルムが剝がれてしまったビニールハウス

●防鳥、防虫効果と併用

果樹棚などの施設では、天井部分にネットを張ることで鳥の侵入を防げます。防風網は小さな虫(2mm以下)には効果がありませんが、カメムシなどの侵入を抑えることができます。

鳥に食べられた果実

●砂場、砂浜の飛砂を抑える

公園や保育施設の砂場では、風が強い日に砂が舞い上がり、子どもの目に入ったり、掃除が大変になったりすることがあります。防風ネットを設置することで、砂の飛散を防ぐことができます。また、冬の海辺では飛砂防止の対策として防風網を使用しているところもあります。

参考:紀伊民報「白良浜が冬支度 砂防ネットを設置」
https://www.agara.co.jp/article/240275

●雪の吹き込みを防ぐ

屋外の屋根付き駐車場や倉庫では、防風ネットを設置することで雪の吹き込みを抑えることができます。また、簡易な遮光ネットとしても利用可能です。

駐車場の屋根など、点線の位置にネットを張ることで簡易に対策ができます。

防風網の種類と選び方

防風網を選ぶ際のポイントは、①素材、②目合い(網目の大きさ)、③色 の3つです。

①素材

防風網の素材には、大きく分けて以下の2種類があります。

●メッシュターポリン…
厚手で目が細かく、強度があります。防音効果も期待できるため、建築現場の養生シートとしてよく使われます。

糸を編んだものではなく、穴が開いた一体の素材です。

●ラッセル編みのネット…
軽量で柔軟性があり、農業や家庭用に向いています。ラッセル編みは経(たて)編みの技術で、結節部分がなくレース状になっているのが特徴です。凹凸が少なく薄手ながらもほつれにくく、変形や目ずれが起こりにくい利点があります。
また、ポリエチレン糸を使用したものは吸水性がなく、雨に濡れても重くなりにくいのがメリットです。

ラッセル編み目合2mmのネット

②目合い(網目の大きさ)

ラッセル編みのネットには、目合い(網目の大きさ)によって防風性能が異なります。

目合い防風性能(風を防ぐ割合)
2mm約60%
4mm約40%
6mm約30%
12mm約15%

網目が細かいほど防風効果が高いですが、その分風の抵抗を受けやすくなります。
設置の強度や目的に応じて、適切なサイズを選びましょう。迷った場合は、4mm目 のネットを基準に考えるのがおすすめです。

③色の選び方

防風効果に違いはありませんが、色によってメリットが異なります。耐久性、交換頻度の少なさは青が最も良いと言えます。

●青:紫外線に強く耐久性が高い。長期間使用する場合におすすめ。ただし、一部の害虫(アザミウマ)を誘引しやすい。
●白:アザミウマなどの害虫を寄せ付けにくい。太陽光を反射し、影ができにくいためハウスの屋根にも適している。耐久性は青よりやや劣る。
●黄色:カラスが認識しにくいため、防鳥ネットとしても利用可能。ただし、アザミウマを誘引しやすい。
●緑:景観になじみやすく、公園や住宅地などにおすすめ。

豊富なカラーバリエーション

防風網の張り方

●杭打ちをして囲む場合

【用意するもの】
防風網、単管パイプまたは木杭、ハンマー、その他留め具などの部材

【杭打ち】
単管パイプまたは木杭をハンマーで垂直に土壌を打ち込みます。打ち込む深さは30cm以上とし、杭の長さ、土壌環境によって調整してください。

【ネット張り】
・木杭の場合は、端からネットを巻き付けて直接コの字釘やステーなどで留めてください。
・単管パイプの場合は、上部にロープを渡してS字フックや吊具などで吊り、パイプにはパッカーで留めます。

●そのまま敷く場合

砂場など、地面からの舞い上がりを防ぐ目的であれば、被せて重石を載せるだけでも効果的です。飛砂防止の場合は12mmなど荒い網目では効果がなく、2mm目など細かい目合が適しています。

●さらに丈夫な防風施設

果樹園やビニールハウスの風よけの場合は背が高く規模が大きい場合が多いため、専門業者に頼った施設が効果的です。防風ネットは張った高さの20倍の距離まで風を弱めることができると言われており、果物の落下防止や、ハウスの損傷を抑えることができます。

参考:京都府「園芸ハウス 台風対策マニュアル」
https://www.pref.kyoto.jp/nosan/news/documents/detailverall.pdf

防風施設は背が高い場合、筋交いなどが必要なため広く場所を取ってしまうことが多いですが、東京戸張の「自立くん」であれば、省スペースで設置可能です。詳しくは関連記事をご覧ください。

ハウスの前に建てられた、防風施設「自立くん」

関連記事:【台風・暴風対策に】高強度・省スペースの防風施設「自立くん」
https://tokyotobari.co.jp/tobari-net/2025/02/05/post-937/

自分で設置できる防風網、省スペース&高強度な「自立くん」、”風のお悩み”は東京戸張にご相談ください!

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製品名

スカイラッセル防風網

ラッセル織された防風網で、水分を含まず伸び縮みがありません。果樹の強風対策に最適です。

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自立くん(自立型防風施設)

控え柱なしでも高強度!省スペースで設置可能の防風施設です。

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