農業ネットのパイオニアが「防鳥ネットの張り方」を解説!
私たち、東京戸張株式会社は「農業用ネットのパイオニア」と呼ばれています。
もともと農業でネットが必要になった際には漁網などを用いておりましたが、農業用ネットとして防鳥網を最初に考案し、広めたのが東京戸張であるためです。
農業界では東京戸張といえば防鳥ネットというイメージを持ってくださっている方も有難いことにたくさんいらっしゃいます。しかし、農業用ネットを考案し普及させたことは意外と知られてはいないのではないでしょうか?
農業用ネットの種類
農業用ネットといってもその種類は様々。どんなものがあるのかを少しだけ詳しくお伝えしたいと思います。織り方や、目合いの大きさ、目の形、材質、糸の太さなど多種多様で、その特徴によって用途が変わってきます。
用途別で大まかな分類をすると、防鳥ネット、支柱用ネット、フラワーネット、防風ネット、遮光ネットなどが挙げられます。今回はその中でもっとも代表的なネットである「防鳥ネット」の選び方についてご紹介したいと思います。
防鳥ネット(防鳥網)の選び方
ステップ1 – 対策する鳥は何?
防鳥ネットを選ぶ際に注意したいのが、まず対象とする鳥が何なのかというところです。ここがまず大事です。ハト?カラス?スズメ?まず、何により被害を受けているのか、相手を知りましょう!
被害をだしている鳥の種類を特定しよう!
ステップ2 – 鳥に合わせた目合いを選ぼう
対象がわかったらその鳥のサイズから「網の目合い」を選びましょう。一般的な目合いは45㎜目です。ハト程度のサイズの鳥ならばこのサイズになります。スズメなど小さい鳥にとなると20㎜目になります。逆にカラスなど大きい鳥の場合には75㎜目を選びます。
ステップ3 – 網の強度を選ぼう
目合いを選んだら次は「強度」です。よく袋に400Dと書いているのを見たことがありませんか?あれが太さ(強度)の目安になります。400Dは400デニールと読みます。デニールとは糸の太さの単位で、9000メートルの糸の質量をグラムで表したものになります。何ともわかりにくいですね。まあ、簡単に言うとこの数が多ければ多いほど頑丈とだけ認識しておけばOKです。一般的な防鳥網は400Dですのでこれを基準に見ましょう。
弊社、強力防鳥網は800Dですのでつまり、2倍の強さの糸でできた防鳥網ということになります。
他にも撚糸タイプの製品もあります。撚糸とはロープをイメージしてもらうとわかりやすいのですが、いくつもの糸が何本も絡みつて1つの糸になっていますよね?あれが撚糸のイメージです。ですので、撚糸400D×24本という表記は400Dの太さの糸が24本撚ってある糸という意味合いになります。ですので、強度的に言うと、400D×24=9600Dと考えることができるでしょう。
ステップ4 – 必要なサイズを測ろう
あとは展張する圃場のサイズに合わせたサイズの防鳥網を手に取って下さい!圃場の形は様々なので縦横きっちりサイズが合うことは極めて少ないかと思います。でも、大丈夫です。
基本的に防鳥網は目がひし形で伸縮性が高いので、表記のサイズの通りにしか張れないかといわれたらそうでもないんですよ!幅方向を短くすると、長さ方向が長くなりますし、逆に幅方向を長くすれば長さは短くなりますので案外融通が利くんです。じゃあ、表記のサイズは何なのかといいますと、あれはこの表記のサイズで広げると奇麗な菱目になるサイズが書いてあります。ですので、表記のサイズを参考に圃場のサイズに近いものを選ばれてください。
ステップ5 – 最後は向きに注意して
あとは張るだけ!実はここが一番大変なんですよね。いろいろと引っかかったり、人手がいるやら本当に大変。でも張ってしまえば本当に効果は絶大です。物理的に入れなくするのですから、効果が無い訳がありません!
まず、幅方向と長さ方向をしっかり確認してください!これが逆になって張ってしまうパターンが意外とあるんです!袋から出したときの長さに騙されたらダメです。袋から出したときに表記のサイズと同じ長さだったのでそっちが幅方向だと思って伸ばしたら、長さ方向が足りないなんてことが起こります。実は足りないのではなく幅と長さが逆になっているんです。幅と長さ方向を見分けるには防鳥網の耳糸を確認しましょう。耳糸というのは色が変わっている端っこの部分です。これで幅と長さ方向を確認しましょう。方向を確認したら、耳糸に張り糸を通すなどしてそれに沿って広げていけば完成!
ちなみに、この耳糸部分はこすれる部分でもあるので他の網の部分よりも少し頑丈になっているんです。皆さんご存じでしたか?
まとめ
今回は防鳥網の基本的なことに関して書かせていただきました、もちろん知っておられる方も多いかとは思いますが、意外と知らない情報もありませんでしたか?また、張り方も単純なんですけど意外と惑わされちゃったりします。製品をこうしたほうがわかりやすいのでは?なんてお客様の声を頂ければぜひぜひ製品に反映させていきたいのでそういったお声もどしどしお寄せください!今回の記事で少しでも参考になったことがあれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!!!!!